KAMITSUBAKI STUDIO再編、そしてお問い合わせについての返答

いつも応援してくれてありがとうございます。
KAMITSUBAKI STUDIOプロデューサー、PIEDPIPERです。

先日KAMITSUBAKI STUDIO公式WEBサイトが全面リニューアルしました。

kamitsubaki.jp

その際に色々とお問い合わせがあったのでもう少し解像度が高まるように改めて整理、補足してみました。

SINSEKAI STUDIOとの統合を行い、次世代クリエイター達を育成する「CREATOR FARM」を各レーベル内に新設し、新たなクリエイター達もジョインしました。

「新生神椿」の組織構造

①レーベル内レーベル

⑴バーチャルアーティストを中心とした「PHENOMENON RECORD」

バーチャル特化型のレーベルになります。

⑵シンガーソングライターや作曲家を中心とした
「ANARCHIC RECORD」

ボカロPやボカロPを前身としたシンガーソングライター、アーティストユニットなどを中心としたレーベルになります。

⑶前身のSINSEKAI STUDIOから統合される形で生まれた「SINSEKAI RECORD」

バーチャルとリアルが入り混じるカオスなレーベルになります。

補足として、SINSEKAI STUDIOで業務提携を行ってきたバンダイナムコフィルムワークスさんやパルスさんとは引き続きバーチャル領域において良好な関係性を築いています。
バンダイナムコフィルムワークスさんが立ち上げた羽田xRスタジオなどを日々活用させて頂いたり、パルスさんとはバーチャルアーティストグループ「VALIS」を共同プロデュースしていたりしています。スタジオ自体は発展解消ではありますが、3社でSINSEKAI STUDIOを共同で立ち上げたおかげで今の良い状況はあります。

⑷イラストレーター・映像ディレクター・デザイナー等様々なジャンルのクリエイターを擁する「KAMITSUBAKI CREATION」

神椿市建設中などのシナリオ制作などにずっと携わって頂いている月島総記氏と新たに業務提携を行っています。月島氏は主に神椿市建設中において長年の貢献をして頂いてますが、今後色々な発表を行う予定です。

上記4つの"レーベル内レーベル"からなる「KAMITSUBAKI LABEL」

そして各レーベル内に次世代クリエイター達を育成する「CREATOR FARM」を設置しました。
若手クリエイターを中心として今迄マネジメント出来ていなかった、更に「これから」の才能あるクリエイター達を柔軟にマネジメントしていく予定です。

②「神椿物語研究開発部」

オリジナルストーリーコンテンツ、およびそれらをベースとした様々なメディアミックス作品の開発を行っていきます。

「神椿市建設中。」や「御伽噺」などの制作はここになります。ゲーム開発なども水面下で進んでいるので9月のTGS2023をお楽しみに。

③「神椿仮想世界研究開発部」

所属アーティスト達のXRライブや映像制作&プロデュース、およびWeb3プロジェクト「KAMITSUBAKI VERSE」の企画開発などを行います。

神椿のバーチャルライブを支えるチーム「XRA」はこちらの所属になり、KAMITSUBAKI VERSEなどを推進する「深化(ふかいか)」との協業もここで実施しています。

④「神椿商品企画開発部」

KAMITSUBAKI STUDIOの各種公式グッズ制作と展示企画等の実施を行います。

影の立役者とも言えるグッズ制作やD2C事業、そして展覧会事業を支えているのがこの部門になります。

今回時間はかかりましたが、
スタジオ内に4つのディヴィジョンを新設し、大幅な組織再編を行いました。


そしてKAMITSUBAKI LABELが「4つのレーベル」に細分化する事は、それぞれのレーベルの特性をブーストして、より先鋭的にクリエイティブにしていきたいという想いからです。

「バーチャルシーンのルール」と「リアルアーティストのルール」が全く違うようにアーティストにとって最適な環境を作ることを踏まえると、こういった分け方に自然となっていきました。

「神椿物語研究開発部」、「神椿仮想世界研究開発部」、「神椿商品企画開発部」に関しては機能としては以前から存在していたのですが、より明確に可視化をすることで「その部門で働く運営スタッフのモチベーションを上げ、より良い状況を作ること」をまずは第一の目的としています。

第二の目的としては、神椿はバックオフィスを抜かした4つの部門の運営スタッフだけでも60名近い体制になってきたものの「まだまだ各セクションで人が全く足りてない状況」でもあり、なるべく早く経験者の採用を促進していきたいと考えています。
その為にも分かりずらい神椿の業務内容をもう少しだけ「コンセプチュアル且つ想像しやすくしていきたい」という設立意図があります。

求人募集は以下になります。

基本は社会人経験がある方を中心とした採用になりますが、例えばクリエイティブ領域などでのクライアントワークの経験がある程度あれば、新卒での採用も積極的に検討しています。

https://kamitsubaki.jp/join/


契約終了したアーティスト及びクリエイター


アーティストやクリエイターで「2022年10月から2023年6月」の間に契約終了した方々は以下になります。
これに関しては複数のお問い合わせがあったので詳細を書かせて頂きます。

te‘resa
3月の展覧会「prompt αU」での発表を機に、フォトリアルバーチャルアーティスト「te’resa」のオリジンである「ELËNA」と音声合成ソフトウェア「teresaAI」として“te’resaからの分岐”を果たしました。

展覧会後しばらく経ってELËNAは神椿を卒業することになりました。※卒業=独立です。
「分岐」と「卒業」は元々連動していた訳ではなく、どちらも個人での活動を最優先したいというELËNAの意向を組んだ形になります。
またELËNAという名前に関しても本人の希望です。

「分岐」自体は本人の意向を踏まえた展開ではありました。
ELËNAと今後のことを話し合うタイミングで、個人活動をしていく上でte’resaを完全に終了させるのではなくて「数年の活動の集大成的な意味合い」も含めてteresaAIを作ろう!という結論になりました。

どちらかというと「卒業」が想定外であり、本来はELËNAとteresaAIはVWPにおける「音楽的同位体」のようにアーティストと並走しコラボレーション出来るような関係性を考えていました。
※勿論今からでもそれは出来ると思います。

AIシンガーにすることで活動を終わらせたかった訳ではなくて、例えば「音楽的同位体」はアーティストの「可能性の拡張」の一部であり、本人と並走してコラボレーションも可能な状態で進めていくことが基本的な考え方ですし、そもそも全ての同位体プロジェクトは本人との合意形成に基づき進んでいるのでそこは安心して欲しいです。

ただ展覧会「prompt αU」でのteresaAIの発表内容がやや抽象的な表現であったことからうまく本来の意図が伝わらなかったことや、SNSアカウントをそのままteresaAIのアカウントに移行することは運営サイドとして配慮に欠けていたかも知れず、それに関しては申し訳なかったと思っています。
※このアカウントに関してどうしていくかは改めて検討致します。

なので運営サイドの意向でte’resaからオリジンを剥ぎ取るような話ではそもそもなかったのですが、色々な環境の変化の中でELËNA自身のやりたいことも急激に明確化してゆくようになり、運営にプロデュースされる形ではなく自分自身の力を試してみたい(つまりセルフプロデュースをしたい)という本人の意志を尊重し今回独立という形を認めました。
ただ最初はそれでもきっと大変だと思うので独立後も安定するまではしばらく部分的にサポートすることとなりました。

また所属期間の中で制作した楽曲に関しては、とても良い出来なので事務所から離れたからといって作品をお蔵入りにするのではなく、レーベルとして神椿サイドで引き続き完成させることでしっかりと世に出したいと考えています。
そういう意味では事務所からは卒業しますが、彼女との仕事はもう少しだけ続く形になると思います。
※レーベルとマネジメントが分かれるケースは良くある事ではあります。

teresaAIはELËNAと僕らのここ数年の「ある種の成果」でもあるので出来たら音声合成ソフトウェア&ソフトウェアシンガーとしてのteresaAIを通じた音楽作品は作っていきたいのですが、ファンの方々にとってそれが「求めるもの」とズレがあるのであれば、改めてELËNAとも話し合い「teresaAIの未来」を考え直しても良いのかなと個人的には思いました。
大前提としてteresaAIは僕らだけのプロジェクトではなく、話し合いをした結果に基づいた提供者本人の希望でもあったので、これに関してはもう少し考えさせてください。

ORESAMA 
昨年の10月のワンマンライブ「TREK TRUNK」を持ってユニットでの活動を無期限休止しています。
無期限の活動休止に伴い契約は終了している為、KAMITSUBAKI STUDIOとしては現状表記はしておりませんがコンポーザーの小島英也氏とはSINSEKAI RECORDのアーティストを中心に様々なプロジェクトで引き続き精力的に制作をして頂いています。
もしもいつか二人が活動休止を解き再開をしたいと思った時には、契約関係を超えてなんらかサポートしたいとは考えています。※活動休止に関しては昨年お知らせはしているのですが、問い合わせがあった為一応御説明させて頂きます。

穂竹 藤丸
春猿火のキャラクターデザインを手掛けて頂いた穂竹 藤丸氏とは先日業務提携契約を終了しております。元々穂竹氏は神椿でのマネジメントではなく当初から別のクリエイター事務所に在籍をしていたのですが、主に春猿火でのプロジェクトにフォーカスした「業務提携」を行ってきました。
春猿火はキャラクターデザインに関しては先日リニューアルし、お仕事自体はおそらく減るかもしれませんが、またどこかのタイミングでコラボレーションが出来たらと考えています。※ヰ世界情緒におけるorieさんとの関係性に近いと思って頂けたら良いかと思います。
長きにわたるお仕事に心から感謝しております。

まとめとして

上記の方々は、理由は違えどお互いがそれぞれ次のステップに進む為、前向きな関係性の解消をしたというのが実態ではあります。
アーティストやクリエイターの「数年間」というのはとても早いと言えますし、また自分自身の次にやるべきことが充分理解出来る程度の期間でもあります。

なのであまり事務所の都合で無闇に拘束することに拘らず、当人にとってもっと違う良いアプローチがあるのであれば「背中を押してあげた方が良い」というのが自分の個人的なスタンスです。

事務所によって考え方は様々ですが、過剰に長い期間を拘束したり、契約で縛りに縛って移籍がしずらくする「移籍制限」などは業界の古い商習慣であり可視化されていないだけで、間違いなく行われてきた事実でもあります。
これに関しては過去沢山の事例があるのですが(よくアーティストが事務所を移籍するとき、しばらく活動量が大幅に落ちる時があると思うのですが例えばそういうことです。)それはもはや時代とは合わなくなってきていますし、そういうことはしたくなくて、利権にあまり執着しないのがある意味の自分のポリシーだと自負もしています。
また僕自身が過去そういった事でうんざりする経験をしてきている為、身近な人達にはそういう思いをして欲しくないという感情も大きく関係しているとは思います。

こういった話については勿論さみしい気持ちもありますし同時にそれなりに前向きな話でもあるのですが、クリエイター、アーティストにとってはあまり作品や活動以外の舞台裏を説明して欲しくないケースもあるので、どうしてもタレントによっては「説明の解像度」が偏ってしまう傾向があります。

ただ一方でファン目線に立ってみるならば、スタジオからの日々の沢山の情報量の中ではきっと説明が足りていなかったのだろうと反省しております。
運営スタッフ自体もある程度の所帯になってきている為、一人が全てを掌握出来る規模では無くなってきてる事で生まれている弊害も多々あると思います。
組織としてスタッフとの情報共有の場はもちろん設けてはいますが、今後はよりその体制を見直していきたいと思います。

今回のお問い合わせを受けて運営としての反省点も多くあり、改めて統括プロデューサーである僕から詳細を説明させて頂きました。
今後も所属タレントが許容出来うる範囲内で、皆さんにとって知りたい、分かりずらいことがあれば何度でも説明を重ねていくつもりです。

とても長い文章を読んでくれて感謝です。

いつも応援本当にありがとうございます。

KAMITSUBAKI STUDIOプロデューサー
深化ファウンダー
PIEDPIPER


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