小村雪岱スタイルと味仙 1
こんにちは、Dです。
先日、三井記念美術館で開催されている特別展「小村雪岱スタイル」に行ってきました。
私は今まで知らなかったのですが、職場の同僚が好きで図録を何冊か持っていて、ぱらぱらと見せてもらったところとても好みだったので早速Nさんに付き合ってもらいました。
小村雪岱は主に小説の挿絵の仕事をされていた画家です。
近年評価が見直された方だそうなのですが、繊細な線で広い余白とシンプルな構図を描かれているところが、最近のミニマルな生活様式と通じるところがあるのかなぁなどと思いました。
この展示でメインの扱いであったであろう「青柳」という作品。
同僚の家で最初に見せてもらったものでした。広い座敷にぽつんと取り残された鼓と三味線がもの寂しいような少しおかしみがあるようなほのぼのとした雰囲気でとても好きでした。
女性が描かれていた絵もたくさんあって、それぞれ着物と帯の組み合わせが現代にも通じるようなセンス。
どの絵も結構配色が渋めというか、彩度が低めで落ち着いた色合いが多いと思いましたが、着物は全然渋好みという感じではなく、色や柄の合わせ方もバランスが良くて素敵でした。
あと、展示されていた本の装幀がどれも可愛かったです。
特に鏑木清方の随筆集「銀砂子」のものがすごく可愛かった…!
海底の絵でカニが並んで歩いているのがミニチュアみたいなんです。
その他の絵も、遠くから眺めているような、モチーフがぽちぽちと配置されている感じがなんだか可愛らしいのです。
後年は舞台装置の原画の仕事もされていて、この二つは共通してミニチュア感があって見ていて楽しかったです。
あまり芸術を見る目や知識や表す言葉を知らない素人なので幼稚園児のような感想になってしまうんですが、それでもとても楽しめました。
他に同時代の工芸品の展示もあり、特に蒔絵の作品が好きでした。
一見すると目立たない見た目なんですが、じっくり見ると模様が浮かび上がってくるような。
きらびやかではなく落ち着いた佇まいが、小村雪岱スタイルに合致していて良かったです。
三井記念美術館は今回初めて伺いましたが、行きのエスカレーターの内装からアンティークな趣でときめきました。
展示を見終わったあとは第二の目的地に向かうため、徒歩で神田へ。
続きます。
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