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母と認知症

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母が認知症になったことで知識のない私が感じたことを書いています。 自分と向き合うためでもあり、また同じように感じている方とシェアできるとうれしいと思っています。
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母であったか。

母であったか。

昔、いつでもこの国から脱出できるようにしておかなけらばならないという不安と焦りを感じるときがあった。

そのようなことを思っていたときに、ひょんなことから知人にシータヒーリングというものを紹介していただきセッションを受けることになった。

自分が普段感じている焦燥感について納得できる答えを得ることができた。

セラピストの誘導に合わせて、焦燥感にフォーカスしてみてみると

聞こえてくるのは石畳を歩

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人の記憶というものは…

数年前、認知症の初期症状であった母は、母の若かりしころの話や子育てのころの話をよくしてくれた。

そのなかで、よく登場するのはYさんという男性であった。

この男性は、母の直属の上司であった人で、顔は色白で顔立ちはよかったが、性格はねちねちしていたということである。

父と母は職場内恋愛の末、結婚し、私が生まれるまで共働きをしていたことが気に入らないのか、母に対して今でいうパワハラやマタハラめいた

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これから…

これから…

母はプランターに花を植えたり、庭仕事が好きな人であった。

昔、写真の花がプランターに植えてあったのを思い出す。

いつでも元気でいると思っていた母に異変が見えたのはいつごろだったろうか。

父をふくめ周りの人間が、おかしいなと思ったのは5~6年前のことである。

当時、父と母の二人で住んでいた。週に一度の電話をすると、父は母が忘れっぽくなり、同じことを繰り返し聞くようになったと冗談交じり言うよう

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