【初級者の方向け】駒得を勝利につなげる考え方
駒得して有利になったチェスを逆転負けするのは、本当に悔しいですよね。
「ビショップを得して有利になったはずなのに、逆転負けしてしまった」
「駒得して有利になったときに、勝ちにつなげる考え方のヒントが知りたい」
この記事ではチェス初級者の方に向けて、駒得になった試合を題材に有利から勝ちにつなげる考え方を紹介します。
ぜひ参考にして勝率アップにつなげてみてください。
確実に駒得する
私が黒番です。現在の局面は白がBg1と引いたところです。この局面は黒にチャンスが訪れています。私はここでRe1と指しました。
黒のルークが白のキングをにらんでいるので、白のビショップは動くことができません。
Re1に対して白はh3とポーンを一つ進めてキングの可動域を広げようとしてきました。ここで確実に駒得する手段があります。
h3に対してはBc5が好手です。これで白のビショップが助からなくなりました。ルークと協力して間の駒を攻めるのが急所です。これで黒が有利になりました。
Bc5以下は、1.Kh2 Bxg1 2.Kg3と進みました。Kg3と逃げた局面が急所の局面です。とても重要な場面なので、一緒に構想を練ってみましょう。
勝利までのプランを立てる
黒がビショップ得に成功し有利を確実にしました。ただ、ビショップ得とはいえ、まだ勝ちがはっきり決まったわけではありません。次の手を指す前に落ち着いてプランを立ててみましょう。
ここで黒が着目するポイントは、クイーンサイドのポーンの数です。
特にd5のポーンがパスポーンになっているので、黒は細心の注意が必要です。
ここでは、黒のBc5がリードをさらに広げる好手です。働きの弱かったビショップが自陣に戻って壁の役目を果たしています。
Bc5によって白のA~Dまでのポーンが思うように進めません。黒の黒マスビショップが白のポーンの進路を全て防いでいるからです。
Bc5以下は、1. Rf3 Re2 2. Rd3 Bd6
白はdポーンを進めるためにルークをdファイルに転回してきましたが、Bd6がチェックをしながらパスポーンを止める役割を果たしました。
黒勝勢です。以下はルークでポーンをゆっくり回収しながら勝ちにつなげました。
優勢になったときは、チェックメイトを狙わずに「駒得を主張して勝つ」のも有力な方法です。
特にクイーンが盤上から消えるとチェックメイトは難しい場合があります。駒得を主張しながら、落ち着いて丁寧に指すことが勝率アップにつながります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。