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#4 JT60SA: 日本とEUによる共同開発の核融合実験装置

本記事は、「核融合ニュースダイジェスト」のポッドキャストの内容をまとめます。この番組は、プラズマ核融合学会に所属する若手科学者が核融合に関する最新ニュースを面白く、技術的に正しく解説するもので、大阪大学の伊庭野、九州大学の武田、そして核融合研ヘリカルフュージョン社の後藤が担当しています。
本編は以下のリンクからお聞きになれますが、その下にAIに作ってもらった要約を掲載しておきます。

最新の核融合研究に関連した話題として、日本とユーザーが共同で建設したJT60SAについて紹介します。JT60SAは、650億円以上の予算をかけて開発された核融合実験装置であり、茨城県の那珂で稼働し、今年秋には核融合に必要なプラズマ状態を作り出す予定です。

核融合研究では、高温かつ高密度のプラズマ生成が重要です。プラズマは高温のガスであり、電気が流れる状態です。核融合を実現するには、さらに高温かつ高密度のプラズマが必要です。これにより、核融合反応が起こる可能性があります。

高温のプラズマは容器を溶かす可能性があるという誤解がありますが、実際にはプラズマは比較的低い密度を持っており、壁に当たっても溶けることはありません。実際には、プラズマを冷やさないようにするために、磁石のかごを使用してプラズマを壁から浮かせる方法が採用されています。

JT60SAは、日本とEUが共同で開発した核融合実験装置であり、以前のJT60とJT60Uの改修を経て進化しました。JT60SAの建設費は約600億円以上かかりましたが、コストパフォーマンスが高いと評価されています。

日本の核融合研究は、国際的な会議で他の国の装置に比べて注目されることがありませんでしたが、JT60SAの稼働により、その評価が高まることが期待されています。

将来的な展望として、JT60SAには経済性に優れた小型の実験装置である高ベータが言及されています。高ベータは、プラズマを高い圧力で閉じ込めるための磁石の強さに注目しています。

量子科学技術研究開発機構は、JT60SAの母体である国立研究開発機構の一部であり、プレスリリースを発表しています。JT60SAは、重量エネルギーの装置の発電を目指しており、今回の統合試験運転の再開では初プラズマの発生を目指しています。茨城県那珂市の量子科学技術研究開発機構では見学を受け入れており、公式ウェブサイトで詳細を確認し、予約を申し込むことができます。見学では、ロボットアームの操作体験なども行われています。

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