どうして英語の勉強ばかりしていたのか
私はバイリンガルでも帰国子女でもない。
外国語を勉強すること、それはまるでゴールのない道を
走り続けるような感覚のように思う。
じゃあ、どうして人は外国語を勉強したいと思うのか。
学校の勉強で仕方なくではなくて、自発的にわざわざ。
底辺中学生の私が夢にしてたこと、今となればびっくりするほど
恥ずかしい。
「青い目の旦那さんと結婚して、ハーフの子どもを産むこと」
ほんと、まったく、恥ずかしすぎる。思考が単純すぎて。
生まれ育った街は観光名所で、母のデパートの買い物などに
付き合うと、必ずと言っていいほど外国人観光客の姿を目にした。
当時私の知っている外国人=金髪、青い目という訳だ。
塾へ通わず自力で受験勉強し、晴れて入学した高校。
卒業旅行が海外研修というプログラムが特徴のひとつで、
それにどうしても参加したくて受験したといっても過言ではない。
人生初のパスポート
新品のスーツケース
ホストファミリーが決まるまでのドキドキ感
初めて乗る飛行機で向かう異国の地!
もうかれこれ20数年前のことなのに、鮮明に思い出せるくらい
興奮していた。
当時、クラスメートの間では「頼りなさそう、どんくさいキャラ」だったようで、
仲の良かったクラスメートの一人が、見送りに来てくれた両親にむかって
「ふしみっこは、わたしが守ります!」と宣言してくれた。
そんな矢先に早速アクシデント。
搭乗手続きが無事おわり、搭乗ゲートへ向かう
シャトルで急いで飛び乗ったら、なんとドアが閉まり顔を挟まれる始末(笑)
飛行機が向かった先はロサンゼルス。
さらにプロペラ機(!)に乗り換えて
サンディエゴへ。
ホストファミリーが暖かく迎え入れてくれて、
当時4歳のホストシスターと遊びながら必死に日常会話を学びながら
3週間の滞在期間は、ほぼ返事とThank youくらいで乗り切ったのだが
よいご縁に恵まれ、20数年経つ今もホストファミリーと連絡を
取り合っている。
「仲良くなった人と、もっとコミュニケーション取りたい!」と
いう強い動機が語学上達の第一歩なのかもしれないと、16歳の私は
思い始めていた。
結局、金髪青い目の人が将来の夫ではなく日本人で日本に暮している
のだから、中学生の頃の浅はかな夢は消えてなくなっている。
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