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慶應義塾大学通信教育課程への入学を目指す皆様へ(小論文編)

 慶應通信に入学願書を提出する際、志望動機等の小論文を書くことになりますが、これで悩んでおられる方が多いようなので、役立ちそうなヒントを書いておきます。なお、私は慶應通信のイチ卒業生に過ぎず、慶應義塾大学関係者ではありません。したがって、私の見解は大学の見解とは全く関係ありませんので、ご承知おきください。(注:添削等は行っておりませんので、下書きを送ってこないでください)

(1)はじめに
 小論文は、「志願者の志望動機等を大学側が知りたい」というものではなく、「志願者が慶應通信のカリキュラムを全うできる能力を持っているか」を示すものであると意識して取り組んでください。つまり、志願者がレポートや卒論を書ける能力を有しているかどうかを知りたいのです。

(2)形式面の留意点
 a)基本的に常体(〜だ/〜である)で書いてください。敬体(~です/~ます)で書いたら即不合格ということではありませんが、学術論文は原則として常体で書きますし、少しでも多くの情報が書けるように常体で書くことをおスゝメします。また当然ですが、常体と敬体を混在させた文章は、心証が著しく悪くなるので、絶対に避けてください。
 b)主語(誰が~、何が~)と述語(どうした、なんだ)の関係に気を遣ってください。主語と述語が対応していない文章は致命的です。長くなって判りにくくなりそうであれば、文を分け、読みやすい文章となるように直してください。
 c)文字数は指定上限近くまで使って記載してください。例えば、指定文字数が1000字だったら、最低でも950字は書き、できるだけ1000字に近づけていきましょう。

(3)内容面の留意点
 a)記述内容が設問から外れたことを書かないようにしてください。例えば、経済学部への志望動機に、「経済学部を卒業して、三田会に入って人脈を作ってビジネスで成功したい」等と書いてしまうと、設問と関係ないことを書いていることになってしまいます。あくまでも「経済学を学びたい」ということを記述してください。
 b)記述は、できるだけ具体的に書いてください。例えば、「法律学を勉強したい」等と漠然と書くのではなく、「〇〇法について勉強したい。なぜなら仕事で〇〇ということをやっていて、〇〇という制度に疑問を感じたためである。〇〇法を理解するために法律の知識が必要であると感じ、法律に興味を持った…」とか、何かストーリーがあるはずです。

(4)その他
 a)本を選ぶ場合には、大学教員、又は、その研究分野の第一人者が著者になっている書籍がおスゝメです。慶應通信でレポートを書いたり、卒論をまとめるため、百数十冊~数百冊の参考文献を自力で探して読むことになります。手軽に読めるからといって「猫でもわかる哲学入門(→私が適当に付けた名前)」なんて本を選ぶと、本当にこの志願者は学術書を読めるのだろうか、と疑問に思われます。研究テーマに繋がるような書籍で、大学生に相応しいものを選んでください。
 b)研究テーマについては、既に研究したいものが決まっていればそれを記述すれば良いと思います(入学後に変えても構いません)。テーマではなく、問題意識でも良いでしょう。上述しましたが「英文学を勉強したい」のような漠然としたものではなく、より範囲を狭める(英文学だったら、著者で絞る、時代で絞る等)と良いでしょう。

(5)参考書籍 
 a)小論文の書き方の基礎としては、下記の書籍が参考になると思います。特に、書籍の論評については、第2部第4章の「書評レポートの書き方」が参考になります。
  『慶應義塾大学日吉キャンパス学習相談員の学生による学生のためのダメレポート脱出法 (アカデミック・スキルズ)』慶應義塾大学出版会(2014/10/21)

 b)その他の参考図書リストはこちら↓
    レポート・小論文
    
卒論・修論・博論
    アカデミックスキル

(6)まとめ
 以上、ざっくりと思いついたことを書きましたが、ヒントにしていただければ幸いです。なお、小論文については、ワープロソフトを使って作成し、何度も推敲してください。完成した場合であっても、翌日以降に読み直してみて、第三者的な立場からでも説得力が有り、かつ、意味が通りやすいか等を確認してみてください。→慶應通信のスゝメ


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