2日間のJR東日本エネルギー開発の説明会が終わりました。
市からの要請を受けて、市民との合意形成が必要だという市長の会見を受けての説明会だった。ハズである。言われたから、説明会を行った実績だけ残せば良いと思ったのでしょうか?参加者は居住地と名前を書かされて、それと引き換えに資料をもらう。メディアによる撮影も、録音も禁止され、議事録は公開しない、として初日は行われた。市長が言った、市民全体に説明を尽くして合意をはかるように、というのには程遠い一方的な説明会として始まった。
JR東日本エネルギー開発の事業説明での懸念材料に対する答えは、ほとんどすべてが「影響は小さい。」らしいです。問題点を指摘すると、「これから検討します。」「これから調査します。」「これから勉強します。」「建ててからやります。」来年着工開始予定の一年前にあって、地質の調査もまだしていない。
地質調査に関して、配慮書の段階で県知事意見として、
② 事 業 実 施 想 定 区 域 は 、 硫 化 鉄 が 含 ま れ る 地 層 が 分 布 し て い る 地 域 で あ る た め 、 現 地 の 地 質 の 状 況 を 把 握 し 、 事 業 計 画 の 検 討 を 行 う こ と 。
と、地質の調査を行って事業計画の検討を行うこと、と言われている。
令和2年の福島県の配慮書に対する専門家の意見としては、次のように言われていた。
「大型の風力発電は、安定した地盤上に建設されることが不可欠であることから、地盤調査を十分に実施して適切な施工計画を策定すること。なお、事業計画実施想定区域及びその周辺には砂防指定地が存在することから、土砂流出防止対策や集中豪雨等による被害防止対策について検討すること。」
県の風力発電候補地9には、ほんの一部が入っているが、建設予定地の多くは候補地9外である。地滑りの起こりやすい地層であるため、滑ってるから丸みの無い鋭角で急峻な地形を示しているようです。民間所有だから目を付けたようですが、隣接している国有林は木を切ってはいけない土砂流出崩壊防備エリア(樹木の根で土砂の崩壊を抑える)です。配慮書の後の方法書でも、その後も、再三地質の調査をするように、と言われ続けてましたが、準備書の中の地質調査に関しては空白のまま。現在も調査はまだされていないようです。
この度の説明会で言っていたことは、専門家の審査会は意見を言われるが、命令ではない。専門家の意見は命令ではないから、聞かなくても良い、ということから調査を行ってこなかったのでしょうか。
これから調査をして、地滑りするようなところは避ける、と言っていました。事業計画地は緩い地層です。地すべりしない安全な場所を、令和元年から言われていたのに、これから調査して取り付け道路をどこにするか決めていくようです。冬季間の調査が出来ないため、実質どれだけ調査できるのか。行き当たりばったりの工事ですか?どうぞ事業を中止してください。
「これから」と「適切に」と言う言葉が多発するが、具体的な方法論は何もない。問題解決は、事前に対策するのが普通であるが、JR東日本エネルギー開発のやり方はそうではないらしい。調査を建てた後にやるというものもあり???でした。JR東日本エネルギーの事業方法は、事前にしっかり調査しない、というものなのでしょうか。急峻な豪雪地帯の標高1000mを甘く見てます。
何故この地になったのか。
1,風況が良い。
2,電線につなげることが出来る。
3,風車など機材を運べる。
自分たちの都合を並べて、もっともらしく言ってはいるが、中身は空であった。震度いくつまで耐えられるのか、の質問には、JR東日本エネルギー開発の誰一人として答えられなかった。
現在、ニュースのリンクが切れているので、下記にテキスト部分だけコピペいたします。
米沢市の栗子山で計画されている風力発電事業について、事業者による住民説明会が開かれた。参加した市民からは、環境やイヌワシへの影響などを懸念する意見が相次いだ。 この計画は、東京のJR東日本エネルギー開発が、米沢市の栗子山に発電用の風車10基を建設し、2028年度の稼働を目指しているもの。 計画を巡り、県の環境影響評価審査会は「希少生物の保全対策に不十分な点が多い」として改善を求めているほか、米沢市も「住民への説明が足りていない」とする見解を示していた。 住民説明会は、4日と5日、2回開かれ、5日の夜は、参加した市民から建設工事に伴う土砂災害の危険性や計画地周辺に生息するとみられるイヌワシへの影響、超低周波音による健康被害への懸念など、多くの質問や意見が寄せられた。 (JR東日本エネルギー開発事業開発本部・鬼澤徹 開発部長) 「騒音・低周波音・土砂災害など個々の部分で心配・懸念を持っている方がいらっしゃると正直に感じている。必要に応じて皆様に説明し理解をいただけるように努める」 説明会には2日間で延べ270人が参加したが、説明に納得できないとする声も多く聞かれ、事業者側は今後も説明の機会を設けたいとしている。
個々の部分についての心配懸念ではなく、事業そのものへの異議だったのですが、認識に埋められない大きなズレがあります。
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