その数分前ボイス
雪城さんの声色から感じる〝人が弱っていく感覚〟に改めて恐ろしい世界観だと気付かされる。
以下、ネタバレを含みます。苦手な方はご注意下さい。
演技力向上委員会
その数分前ボイス
心の動き流れの感情が台詞に追いついて発せられる〝俺〟の言葉には〝俺〟の本音と状況が感じ取れます。
〝その数分前〟だからこそ痛みに突き動かされながら弱っていく生身の人間のリアルがある。
刺された現実の〝俺〟とBGMから始まる〝もう既に〟による転調、物語のストーリーテラーとしての〝俺〟。解釈にはっとする一方で、その着眼点は〝演じる〟事と向き合った演者の視点そのものが見えるようでした。
芝居に流れる人としての弱さや強い後悔。
その感情は大流となって視聴しているこちら側に押し寄せてきました。
現実を受け入れた後、最後の台詞に込められた〝誰か早く〟には生への諦めと死による救いを感じさせる断末魔だったように思います。
終わりに
〝俺〟によるの独白。演者の〝演じる〟に対する向き合い方や取り組みの姿勢が解釈から感じられ、雪城さんの着眼点に素直にはっとなり、演者の導き出した解釈をダイレクトにアタックされた思いです。
雪城さんの芝居のリアリティには日常の速さがあり、心を掴まれる。演技芝居によるリアリティの再現を人物と物語に符合させどう落とし込んでいくのか。考えさせられるボイスでした。
企画参加、ありがとう御座いました。
よき時間に感謝します。
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