あなたが生きている

簡単に泣きそうになる、たったそれだけのことで。私がどれだけ救われているか、あなたには分かる？きっとあなたは知らない。生まれゆく命を風になびかせながらあなたは生きている。うまれゆく命、その証明。あなたの頬の熱を風が攫ってゆく。私はあなたの頬に触れたかかったのだと気付く。消えゆく命は何処に行くのだろう。何も分からない。あなたがあなたでいればそれでよかった。他に何もいらないのだと本気で思ってたんだよ、私。あなたは気付かない、その思いに、その熱に。あなたが気付かなくても、それでいいと思っていた。あなたが笑う。風が吹く。今日は良い天気ですね、雲一つない晴天です。そっちはどう？きっとあなたも生きている。この街で。だから私も生きていけるんだよ。

言葉なんて単純だ。