グッドモーニングの詩

何もないこの道を歩くよ、真っ暗なこの道の上を。わたしはあの時生きていた、古びた写真、過去の記憶。わたしはもうそこには居ないのに、いつまでも写真のあなたは笑顔で。わたしにもあなたにも過去があったね、生きていたんだねと笑いあう草木。風が吹いて小鳥がさえずるこの静かな朝。どこか遠くに行ってしまいたかった、わたしはずっと、わたしを知らない遠い国に行きたかったのだと気づいて、もう叶わないね。叶わぬ夢がまた一つ増えました、そうやって夢に自分に失望する度に、きみは美しくなっていくよ。絶望がたまに恋しくなるのです、心に酷い火傷を負うような、忘れられない傷が恋しくて堪らない。痛いのは御免だ、だけどぼくはぼくの、この狭い世界を変えたくて、痛みを求めてるんだよ、傷が必要なんだ。自分がいかに矮小で稚拙なのか、思い知る為。
今日もおはよう。

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