共有結合
昔化学の授業で習ったところによると,原子やその組み合わさった分子などは,自分が「持つ」電子が2個,10個…など,一定の数だと「安定」するのだそうです。
電子が動き回る軌道(必ずしも円や球ではない,というかそれらのほうが珍しいらしい)には層があって,最内層は2個で安定,その次は8個で安定,その次は…という具合なのだそうです。
(なぜ特定の個数で安定なのかは存じません…ごめんなさい)
たいていの原子は,安定するようには電子を持っていません。足りなかったり,ちょっと多かったりするのだそうです。
そこで,他の原子が持つ電子を一緒に掛け持つ,つまり共有することで,自分と他の原子を安定させるのだそうです。(安定させるための方法はこれだけではないです)
たとえば炭素原子同士ですと,原子が持つ計6個の電子のうち,2個は最内層で安定なのですが,そのすぐ外は4個となり,不安定なので,周りの4つの炭素原子と1個ずつ電子を「掛け持ち」して,安定を保ちます。
そういう「共有」がきちんとできているのがダイアモンドやフラーレンです。これを共有結合と呼ぶのだそうです。4つのうち1個がうまくいかないと,鉛筆の芯になります。
不安定な状態にしてしまうような電子のありかたが存在している理由は,核の部分に電子の数とちょうど釣り合うだけの陽子があるからです。どっちが先かは置きましょう。
原子核とは釣り合うのに不安定というのは,何か意味不明な感じがします。
ともあれ,それまでいまいち意味のはっきりしなかった自分のある部分が,他者とうまく共有されるにいたることで,自他の安定を生じさせるということになります。
なんで自分がこんなふうなのか,理由を突き詰めていくときっとそのあたりは意味不明なのですが,それが意味不定であるおかげで,誰かにとって意味のある存在になれたりするのかもしれません。
PinocchioP - Nobody Makes Sense / ピノキオピー- ぼくらはみんな意味不明 https://www.youtube.com/watch?v=LtSNzPyo0lA
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?