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開拓の楽しさを何度でも味わえる。ローグライク街づくりゲー「Against the Storm」

現代社会を生きてると時々「街、作りてぇ~~~」ってなりますよね?

自分はアクションゲーが好きなんですけど、時々街づくりや国づくりのシミュレーションを無性にやりたくなるんですよ。ただしばらくプレイして、そこそこの街ができてくると思うんです。「街、壊してぇ~~~」って。
安定した街を維持、管理しながら拡大させていく楽しさもあるとは思うんですが、何もないとこから開拓して軌道に乗せていくまでの大変な時代がいっっっちゃん楽しい。そこだけ永遠に味わいたいという気持ちになりますよね。なりますよね?

そんなあなた、そして私にぴったりなのがこの「Against the Storm」。

このゲーム、街づくり×ローグライクというなかなか珍しいジャンルの組み合わせなんですが、この掛け算がびっくりするぐらい上手くて見事にハマってます。

ブライトストームという嵐が定期的に吹き荒れ、まともに生き物が生きられない環境の世界を舞台に、その中で唯一嵐から守られている「スモルダリングシティ」という都市にいる女王の命を受け、都市周辺の未開拓地を開拓し、都市に物資を届けるのがプレイヤーの使命です。

中央にある火山のような場所がスモルダリングシティ。周囲の土地パネルを選び開拓を開始する。

では実際の開拓はどんな感じなのか。入植時には最初に住民となる種族やバイオーム、初期の持ち物などを選択します。例えば森が多くて農地が多い土地では耕作が得意な人間を、肉が多く取れる土地では肉が好きなリザードを・・・と言った具合に、バイオームと種族の選択が結構重要になってきます。

ただし種族(画像左)はランダムな2つの選択肢から選ぶため、常に思い通りにはならない。

なんやかんやの準備が終わるといざ入植。街の中心になる篝火と貯蔵庫、準備で選んだ人員と僅かな物資を持って森の中に放り出されます。もうちょい慈悲はないんか。

ポツンと一軒家でももうちょいなんかあるだろ

初期地点は狭い空き地と少しの素材しか無いんですが、木々に囲まれた靄のかかっている空き地ではまだ見ぬ資源や遭難者などが見つかるので、新たな資源を得るためにどんどん開拓することに。この「資源を求めてとりあえず開拓していく時間」が楽しい。
ただし開拓のための木こりが多すぎたり空き地を開けまくったりすると「森の怒り」が溜まり、士気の下がった住民たちが逃げたり様々な悪影響を及ぼしたりするので注意が必要。大きな空き地には美味しい資源だけではなく危険を伴うイベントもあり、何の用意もなく開拓を急ぐと痛い目に遭う可能性も。資源を求めて開拓を急ぐか、失敗しないために慎重になるか、判断が問われます。

上の画像から少し経った開拓地。街を作るセンスがカス。

さて、このゲームは街づくりゲーなんですが明確なクリア条件が存在します。それが一定以上の「名声」を得ること。名声を得る手段はいくつかあるんですが、その中でも主に「指令」と呼ばれるミッションを達成していくのがメインになります。
開拓を進めていくと時々発生する指令には、物資を一定以上集める、空き地を一定数発見するなど様々な条件と報酬が設定されています。指令は複数の中から1つを選ぶので、簡単な指令をクリアして手早く名声を得るか、美味しい報酬を目的に難しい指令をこなすか悩ましいところ。

指令内容や報酬を確認してから選択できるが、一度選択すると再選択はできない。

時間がかかってでも美味しい報酬を取れば良いんじゃ?となるかもしれませんが、このゲームにはクリア条件があるのと同様に敗北条件も設定されています。それが「女王の怒り」が一定以上貯まること。
女王の怒りは時間経過や住民の死などにより貯まっていき限界まで行くと敗北。簡単に言うと「何をモタモタと開拓しとんねんしばくぞ」と女王にクビにされるわけです。理不尽では?
そんな女王の怒りが貯まりきる前に名声を稼いで、怒りを抑えつつ勝利する必要があります。

また名声を稼ぐことで、新しい建造物のレシピを得ることができます。
ただしこれも複数の選択肢の中から1つを選ぶ形式なのが非常に悩みどころ。大量消費する素材を効率よく作れる施設は欲しいけど、後々建てたい施設も一緒に選択肢に出てきて今一緒に出てくるなよ!!!!!と悩むこと、メチャクチャあります。

素材を生産する施設のほか、畑に建てる農園やバフを得られるサービス施設などもあり悩ましい。

そんなこんなで一定の名声を得ると開拓成功!クリア扱いになり経験値や物資を得られます。だいたいの場合街が発展し切る前にクリアするのでまだ理想の街になってないのに~~!となるんですが、それはそれ、これはこれ。報酬の経験値と物資を得て次の開拓に向かいます。

未練の残る人のために、同じ土地で遊び続けることも可能な優しい設計。

こんな感じで開拓して名声を得て次の土地へ・・・を繰り返していくことになるんですが、冒頭に言った通りこの世界ではすべてを破壊するブライトストームという嵐が定期的に吹き荒れます。
つまり何が起きるかというと、ブライトストームの影響で今まで開拓した開拓地が一定の周期でなくなります。それも1つや2つではなく、全部。

しばらく経つとスモルダリングシティの周辺は嵐に覆われ「無」に。

あまりにも諸行無常。しかしそれまでの頑張りがすべて無に帰るわけではなく、開拓で得られた物資を使って恒久的なアップグレードを得ることが可能。また経験値を得ることでレベルアップし、新しい施設なども利用可能になります。つまり開拓すればするほどその後の開拓が快適になるわけです。そして心機一転、嵐でまっさらになった土地で新たな開拓が始まります。

物資を使ってアップグレード。ツリーではなく一直線なのでボーナスの種類がわかりやすい。

街づくりの序盤を楽しむゲームということもあってのんびりほのぼの感は全くなく、常に素材たりねー!!人手たりねー!!!とヒィヒィ言わされまくります。だがそれがいい。
特にマップはもちろん最初の種族、得られるバフ、使用できる施設も毎回思い通りにはいかない高いリプレイ性、アップグレードによりプレイスタイルの選択肢が増えていくローグライトの楽しさもあってマジで時間が溶けます。

慣れないうちはちょっとだけ難しいかもしれませんが、難易度も変更可能なので心配無用。文章だけでは伝えづらいんですが、いわゆる難易度ノーマルでも最初はそこそこ難しいんで、最初はイージーで遊び、慣れてきても難易度を上げると結構やりごたえを感られるので長く遊べます。

ぜひ無限に続く開拓の苦し・・・楽しさを味わってみてください。


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