コント「探偵」

A「あのー、すみません…」

B「あっ、依頼者の方ですか?」

A「はい」

B「それではそちらのお席のほうでお待ちください」

A「分かりました」

B「すみませんね、今他の依頼者の方とお話ししてまして、あと5分ほどで終わると思います」

A「あっ、全然大丈夫です」

B「(奥の部屋に移動する)」

A「うわー、めちゃくちゃ立派な事務所だ、緊張するな…」

B「(他の依頼者と話す)えー、それで今回のご依頼の件ですが…」

A「そういえばなんか凄い有名な探偵さんらしいけど、彼女の浮気調査なんて依頼していいものなのかな…?」

B「…これは私が専門にしている分野なので安心してください…」

A「難しい事件とかそういうのしか扱わない人なんじゃないかな…?」

B「…それでは早速本題に移りましょう…」

A「やっぱりもっと普通の探偵事務所に行くべきだったかな…」

B「…えー、まず例の猫についてですが…」

A「猫?」

B「…まあ本当に探すのに苦労しまして、街中駆け回りましたよ…」

A「猫探しの依頼受けてるの?」

B「…路地裏とか、駐車場とか、必死に捜索を続けまして…」

A「さっき専門分野とか言ってたけど」

B「…結局飲食店の裏で見つけ出しました…」

A「猫探してこんなでかい事務所になったの?」

B「…今回は本当に大変でしたよ…」

A「まあでも、猫探ししてるくらいなら、浮気調査も受けてくれるかな?」

B「…それで早速鑑定に回しまして…」

A「鑑定?」

B「…先ほど結果が出ました。現場に残っていた毛はあの猫の物です…」

A「いややっぱり事件の捜査だったー!」

B「犯人は現場に向かう前に、この猫と接触したということになります」

A「猫を軸に捜査が進んでるー!」

B「容疑者2人のうち、近藤さんは猫アレルギーで大の動物嫌い。

そして池田さんは野良猫にエサをあげて近隣住民とトラブルになっている」

A「絞り込んでるー!」

B「これで犯人が分かりました。

あなたの旦那さんと不倫をしているのは、経理部の池田さんです!」

A「いや浮気調査だったー!紛らわしい表現すんなー!」

B「(戻ってくる)あっ、お待たせしました」

A「なんか緊張して損したな…」

B「それでご依頼の内容は…?」

A「えーっと、彼女の浮気調査を」

B「なるほど、お任せください、私の専門分野ですから」

A「あー、頼もしくはあるー」



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