「マジで回想する5秒前」第2話

※note創作大賞漫画原作部門の応募作となります
※脚本形式での応募となります


2話

○橋(まさるを助ける5秒前)
  秋山(22)、自転車をこいでいる。
  正面にアイスの当たり棒を手にしたまさるの姿。
  まさる、ふらふらと車道へ飛び出してゆく。
秋山「(見て)?!」
  直後、トラックのクラクションが鳴り響く。
  秋山、自転車から飛び降りる。
  秋山、まさるのもとへと疾走する。
  秋山、棒立ちのまさるを抱きかかえると、反対車線へ飛び込む。
  秋山、何とかトラックをかわす。
  が、反対車線から別のトラックがやってくる。
  トラックのクラクションが鳴り響く。
  秋山、迫り来るトラックを見て、
秋山「(絶叫)うあああわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!! …う、う、うわああああああああああああああああああああ!!!」

   以下フラッシュバックが続く

○秋山の家・リビング
  テレビからアンパンマンのアニメが流れている。
  秋山(1)、テレビを指さし、
秋山「(舌足らずに)アンパンマン!」

○道
  ミンミンゼミが鳴いている。
  秋山(7)、木にとまっているセミを手で捕まえる。
  捕まえたセミを見て、
秋山「(得意げな顔)」

○サッカーグラウンド
  サッカーの試合中。
  秋山(12)、ドリブルしている。
  背中に見える背番号は10。
  秋山、豪快にシュート。
  ボールがゴールネットを揺さぶる。
  秋山、ガッツポーズ。

○高校・グラウンド
  秋山(15)、サッカーの練習をしている。
声「秋山!」
  秋山、振り向く。
  コーチの直樹(25)、立っている。
  秋山、ダッシュで直樹のもとにいく。
直樹「今度の試合、レギュラーでいく。頼んだぞ」
秋山「(嬉しい)はい!」

○同・校舎裏
  秋山とりな(15)が立っている。
  秋山、緊張した様子で、
秋山「県大会、必ず勝つから…優勝したら俺と付き合ってほしい!」
りな「…うん」
二人「(笑顔)」

○道
  秋山とりな、並んで歩いている。
  目の前に直樹と身重のあいの(22)の姿。
秋山「コーチ!」
  直樹、秋山に気づく。
  直樹、手をあげて挨拶する。
  直樹とあいの、去っていく。
りな「(見送って)お似合いの夫婦だね」
秋山「うん」
  りな、そっと手を伸ばして秋山の手を握る。
  秋山、顔を真っ赤にする。

 ○秋山の部屋
  秋山とりな、ベッドに腰かけている。
  二人、そっと口づけを交わす。

 ○秋山の部屋
  秋山(18)とりな(18)、ベッドで激しく乳繰り合っている。

○秋山の部屋
  秋山(19)と年増の女、ベッドで激しく乳繰り合っている。 

○秋山の部屋
  秋山(20)とフランス人の女二人、ベッドで3Pしている。

○ホテル会場
  「八王子高校第55期生 同窓会」の看板。
  秋山(22)、仲間と酒を飲んでいる。
  秋山、直樹(32)を見つける。
秋山「コーチ!」
  秋山、直樹のもとへいく。
秋山「お久しぶりです」
直樹「おう。秋山か」
秋山「奥さんとお子さん、元気っすか?」
  直樹、顔を曇らせ、酒を一気にあおる。
秋山「コーチ?」
直樹「…息子は、とっくに捨てちまったよ(と吐き捨てる)」
秋山「…?」

   フラッシュバックおわり

○(戻って)橋
  迫りくるトラックを見て絶叫する秋山。
  トラックの運転席に吉村(58)の姿。
  吉村、クラクションを鳴らしながら必死にブレーキを踏む。
  が、止まりきれず、吉村、とっさにハンドルを切る。
  トラック、進路を変えて歩道へと突っ込んでいく。
  その先にファミチキを食べながら歩く市川(39)の姿。
  市川、迫りくるトラックに気づく。
  が、恐怖で固まっている。

 (つづく)


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