各駅訪問 - 宗谷本線 塩狩駅
最終訪問日:2021年7月23日
1. 概要
駅名:塩狩(しおかり)
路線:宗谷本線
所在地:北海道上川郡和寒町字塩狩
開業:大正5年9月5日(当初は信号場、大正13年11月25日に駅に昇格)
ホーム:2面2線
駅ナンバリング:W37
2. 駅の様子
文字通り塩狩峠に位置する駅です。駅舎は昭和14年に建てられたもの。すぐ裏手まで山が迫っているため、出入口は妻側とホーム側に設けられています。道路をたどって来るとアルミ製の1枚扉しかないため、保線小屋のようにも見えますが、旅客も利用可能です。
駅舎内。無人駅で券売機などはありません。中は広く、窓口跡など有人駅時代の面影を色濃く残しています。造り付けのベンチのほかにもベンチが置かれていますが、近年の利用者数は1日あたり1人ほどの状態が続いており、ここが人で埋まることはまずないと思われます。そんな中でも座布団やひざ掛けが置かれており、当駅が愛されているさまがひしひしと伝わってきます。
ホームへは駅舎を介さずとも進入可能です。この場合はかなり傾斜のきつい坂を通る必要があります。
ホームは2面2線の千鳥配置で、構内踏切で連絡します。一線スルーの配線になっており、駅舎側が本線です。未舗装の低いホームは永らく変わっていない光景なのでしょう。
構内踏切。以前は中線もあったようです。
駅名標。
名所案内もあります。
駅舎と反対側にも出入口があります。名所案内にもあるように、多数の桜が植えられているようです。
国道から近いながらも奥まった位置にあり、森に囲まれた風景も相まって、厳かな空気すら感じます。四季を通じて訪問してみたい駅の一つです。
3. 駅周辺
当駅を語る上で外せない長野政雄氏の殉職事故。三浦綾子氏の小説「塩狩峠」の原型となったできごとです。その碑が駅近くにあり、線路側を向いて今でも行き交う列車を見守っているかのようです。
こちらは旭川にあった三浦綾子氏の旧宅を移築した「塩狩峠記念館」。もともと店舗兼住宅だったようで、ホーロー看板がレトロな雰囲気を演出しています。
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