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久しぶりのコンサートで、初心に帰れたかもしれない

<今回の記事に龍は関係ないんですが、今日は辰の日とのことですし、私は龍が好きなので、お守りも兼ねて、いただいてきましたm(__)m💕💛>

先日の22日、久しぶりに夜のコンサートを聴いて来ました。

会場は、池袋にある、としま区民センターの小ホール。池袋のホールと言ったら、東京芸術劇場しか知らなかった私は、もちろん初めてでした。東京芸術劇場は、駅の西口から行くのですが、今回のホールは、東口側にあります。東側は、大型の商業施設もあるし、最近では貴重な大きな本屋さんのジュンク堂もあります。
ただ、年々人混みが苦手になっている私に、東口はしんどくもなっています。この日は、お天気が不安定だったこともあって、思ったほど人出はなかったですがね。

それでも出かけたのは、大ファンのチェンバロ奏者・加久間朋子さんが、ヴァイオリニストの川原千真さんと続けていらっしゃる、シリーズコンサートだったからです。後期フレンチバロック音楽の大家、ジャン=マリ・ルクレールのヴァイオリンソナタを全曲演奏する、というのが、このコンサートの眼目です。

私は、ルクレールが特に好き、というわけではないのです。ただ、確かこのシリーズコンサートに初めて出かけた6年前(だったと思うんですが)、それまで知っていると思っていたルクレールのイメージを、完全に変えてくださったのです。そのちゃぶ台返しがあまりにも見事で、素晴らしい快感だったので、もともと大ファンの加久間さんがチェンバロですから、通っている次第です。取り上げられている音楽家も大事ですが、やはり、演奏家が信頼できるかどうかが、私には必須条件なんですね(とは申せ、ショパンとかリストとかの苦手な人たちの演奏を、わざわざ聴きに行きたいとは思わんですが)。

去年私は体調を崩して、泣く泣く参加をキャンセルしました。ところが、ヴァイオリニストの川原さんが当時、体調不良ということで、コンサート自体が延期になってしまいました。今回は、その延期コンサートだったのですね。

お二人で、こつこつ継続されて、全4巻ある作品群は、いよいよ最終コーナーに入ったそうです。つまり、最終巻の第4巻に突入したんですね。

そうした思いもあってか、加久間さんも川原さんも、オープニングから、パワー全開モードです。長く一緒にやっておられますから、息があっているのは当然だとしても、音の強さが全然違うように、私には聴こえました。

お二人の演奏の熱量に圧倒されつつも、私は次第に演奏にのめり込んでいる自分に気づきました。今年の前半は、コンサートに行っても、くたびれることが少なくなかったので、「そろそろ、私のコンサート通いもおしまい、かな・・・」などと、後ろ向きの思いを抱きがちだったのです。

けれど、初めてこのコンビでルクレールを聴いて、腰を抜かした時のことも思い出しながら、私は久しぶりに演奏を聴いて、ワクワクしていたんですね。今回は、6曲の本プログラムに、1曲のアンコールがあったのですが、どれを聴いても、疲れる・くたびれるということが一切ありませんでした。どの演奏も、私には新鮮で、刺激的なものばかりです。

どの曲にも、もちろん個性があり、表情は全く違います。その違いに驚きながらも、それぞれの個性を心から楽しんでいる自分がいました。今年の酷暑で、疲れ果てている私ですが、演奏が始まってから、次第に背筋が伸びて、お二人が繰り広げるルクレールをはじめとした、フレンチバロックの世界に酔いしれていたのでした。

先月の1日に、最愛のマエストロの指揮でのコンサートを聴いた時も、自分の回復を実感したものですが、その感覚に自信が持てた感じです。体力はともかく、気力は戻ってきたかな、という感じですね。

コンサートに行くようになって、12年ほどです。口先では”素人の私”と言いながら、やはり、心のどこかで経験の蓄積から来る慢心があったのかもしれません。いろいろ計画しながら、思うように進まず、自分がダメなところにばかり目が行きがちな日々の中で、慢心が落ち込みを呼ぶ、という悪循環をも引き寄せていたのかもしれません。

我知らず、自分を破滅に追い込もうとしていたようです。演奏を聴いていた時は、そこまで気づきませんでしたが、ともかく終演後、生き返ったような思いで帰途に着きました。大好きな音楽家の演奏を2年ぶりに聴いて、明るくて強いエネルギーを頂けたようです。ようやく、トンネルを抜けたかもしれません。トンネルを抜けたら、初心に帰った! そんな感じでしょうか。

来月はほぼ1か月後に一つコンサートの予定があるのみですが、10月・11月と、結構集中しています。もちろん、すべて山下一史の指揮!!! 体力の回復も図りつつ、万全の状態で、秋を楽しみたいと思っています、ハイm(__)m💕💛


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