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王子君、手乗りへの道を模索する。

我が家に来て、1年2か月が経った、セネガルパロットの王子君。

彼は、手乗りインコではないにも関わらず、手乗りインコの先輩たちのように、毎日3回は外に出ます。たいてい、かごの扉の前にスタンバイして、ワクワクしている風情で、扉が開くのを待っています。

かごから、「ぴきゃあーーーー!」とかわいらしい声を上げて、飛び出すと、部屋を軽く一周して、自分の家が収まっているラックの屋根に戻るんです。酷暑のころは、飛ぶ元気もなかったようですが(かごから出るので
精一杯だったらしく、すぐに定位置に行ってました)、涼しくなってからは、運動する意欲も出てきたようです。

その彼が、どうやらステップアップをもくろんでいるらしいんですね。

彼は、ほかの先輩中型インコたちより、外出時間は短いのです。出ているときに、地震があったりすると、恐怖でパニックになる危険性もあるので(観察していると、そういう時彼は、暴れるよりフリーズする可能性が高そうですが)、ご飯などの世話が終わると、「王子、帰るよ~」と声をかけて、”王子ミトン”でくるんで、かごの戸口まで送るようにしてきました。

ところが! 王子は自分の外で遊べる時間が短いことに不満を持つようになりました。加えて、本来はバスタオルの”王子ミトン”にくるまれるのが苦痛にもなってきたようです。中型インコとはいっても、セネガルインコは小型のほうに入る種族です。バスタオルは、彼には大きすぎて、怖くもあるようです。

そこで、バスタオルを彼の身体をくるむに必要な大きさに折りたたんで、上からかぶせて、抱っこするようにしてみました。まぁまぁいい感じです。ただ、彼が埋まる感じもするので、事故が起きる危険性も感じていたんです。

今月、コンサートが多くて、家を空けることが増えています。その間、相方にもちろん世話をお願いするのですが、彼女は代役をしているうちに、王子を手ぬぐいで抱っこできることに気づいたんです。

今年酷暑でしたので、私たちは百均のではありますが、長い手ぬぐいを愛用しています。ガーゼの素材で、なかなか使い勝手が良いので、本当にお世話になりました。相方は、或る時、自分の手ぬぐいで王子をくるんでみたら、うまくいったというのです。

王子としても、頭が出せて外の様子が見えるので、なかなか都合がいいらしいのです。もちろん、人の手は怖いし、素手でつかまれるのはNGなのですが、バスタオルより薄くて、手の感触もわかってきて、なんだか安心らしいんですね。

こちらも、彼をくるんでかごに戻す時、「王ちゃん、かわいいねぇ💖」と声をかけて、少しずつスキンシップを試みるようになりました。この間、相方など王子のおなかをなでていて、得意そうに私を見返したりしています。もともとは、彼女が迎えたかった種族です。それが、私に従順で親近感を見せるのが、内心悔しかったのでしょう。

王子としては、先輩たちのかわいがられようを観ながら、どうしたら自分も外に長く出してもらえるか? を、考えているんでしょう。それに、彼は仲間意識も強い子らしくて、なんとか先輩たちに自分を認めてほしいらしいのです。

ピポナたち先輩インコたちにしてみれば、手乗りじゃないのに外に出ているだけでも業腹なわけです。にも拘わらず、私にしても相方にしても、何かと構い付けるので、イライラが募るのでしょう。王子をかまっていると、抗議の声を上げてみたりします。

しかし・・・。こういう家に縁あってやってきただけのことはあります。王子は、状況を観察し把握して、自分にできることを試みる知恵と度胸があるようです。希望をこちらに伝えてくるのもしっかりしたものです。私は、彼の肝の据わりように、舌を巻いているのです。

手乗りではない彼が、果たして、何処まで手乗りインコへの道を歩めるのかは、誰にもわかりません。それでも、彼の自分の道を切り拓こうとする気概に敬意を表しつつ(見習わないと、ですな)、見守ってゆこうと思っている私です。

さっきまですさまじい雷鳴と稲光が暴れていた、千葉県の松戸市です。雨も降っていたようですが、今はお月様が出ています。今夜は、ここから冷え込むのかなぁ??? 皆様も、くれぐれもご自愛くださいませm(__)m💕💛

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