FDM分析の考え方、着想、項目

Fun.Do.Mental分析とは「応援者として楽しみつつ、投資活動を継続していくための、精神的安定をもたらす企業」分析という定義である。この分析を自分なりに試行錯誤し、5年後にはこれだ、というものを作り上げたい。今回作った分析フォーマットはこんな感じ

Fun.Do.Mental分析の定量分析の項目

これまでの企業分析出感じていた課題感

これまでのわずかな企業分析経験から感じた、分析自体の課題は以下の3つ

  1. どうやって迅速に、かつ内容濃く企業分析を行って経験を積むか

  2. いかなる業界でもある程度活用できる、通用する分析手法でないといけない

  3. 分析内容を簡潔に理解できるようにどうやってまとめるか

1.「どうやって迅速に、かつ内容濃く企業分析を行って経験を積むか」

ネックだったのは、働きながらではまとまった企業分析の時間を取れないというところだ。労働を10時間程度日々こなしながら、子育てにも時間を割く必要がある状況では、以前のコカコーラの記事のようにビジネスモデルだけで2時間調べる、なんてことになってしまうとその分析手法を行う本人の実情に合わない。正直に言って続かなかった。初めてだったので闇雲に行ってしまったのは反省点であり、大きな学びであった。よって、まずは調べるフォーマット(原則)を作成し、そのフォーマットに沿って情報収集することで、円滑に、かつ内容のある企業分析を作り上げていくことを目指そうと思う。この企業分析のフォーマット自体を、経験を積み上げながら少しずつアップデートしていくのだ。

2.「いかなる業界でもある程度活用できる、通用する分析手法でないといけない」

企業分析を繰り返していくためには、その手法がある程度の網羅性、汎用性がなければいけない。であるならば、トレーダーたちや機関投資家たちが使っていると言われているさまざまな指標の中から、自分が納得のいくものを組み合わせて、指標の選択には主観が入っているが指標の数字自体はある程度客観的であり、活用されているものにしようと思う。

3.「分析内容を簡潔に理解できるようにどうやってまとめるか」

とは言っても、世の中には企業分析のための指標は山ほどある。それをたくさん追っていっても、また以前と同じように分析のハードルが高くなってしまって、やらなくなるのが見えている。また分析内容もある程度一覧できるような形にすることで、情報の管理をしやすくすることも大切だと考えた。

要は「企業分析のフォーマットを、主要な指標からいくつか選び出して、一覧性が高い形で構成する」ことを目指す(ただしこれは定量的な内容に限る。定性的な部分も個別に見ていかないといけないのは、大変だけど仕方がない。以下に分析コストを抑えつつ、ちゃんとした分析手法を作り上げるか)。

野球からの着想

そんなことを考えつつ、テレビを見ていて目に入ったのがWBCであった。2006年や2009年に学生として熱中した世代であり、かつ何か惹きつけられるものがあったため今大会は全試合観戦していた。その中で以下のデータを見て、「これだ」と思った。

“savant illustratorのゾーン平均打率”より

NPBやMLBの試合でも時々映る、”この打者はどのコースでどれくらいの打率を残しているのか”ということを一覧性高く表現しているデータである。打率の高いところは濃い赤で、普通であったり打率の低いところは薄い青色で表現されている。おそらく.250を基準に.300を超えると赤く表示されているのだろう。しかしオオタニサンすごいね。

これをそのまま企業分析の一覧性につなげたい。そんなこんなで作ったのが以下の画像である。画像の中の項目は、自分の中で重要だと考えた項目を自分勝手に並べ直したものなので、その選択だったり並びだったりは主観であり、発展途上のものであることを明記しておく。

Fun.Do.Mental分析の定量分析の項目

これを企業ごとに作成し、指標的にいいものは赤色で、まずいものは青色で表記していき、可能であれば四半期決算ごとに更新できればいいのかなと思う。

ただ、少し欲張りな自分が出てきた。この着想は打率から着ているが、野球の華はHRだと思うし、投資家としてどうしても憧れてしまうのが魅惑のテンバガー(10倍株)だろう。打率は打者を評価する重要な指標だろう。しかしプレーヤーとしてはどうしてもHRに関わりたいし、打ってみたいのである。そう考えてみると、今回作成した定量分析の項目も、打率も意識しつつ究極的にはバレルゾーンのような、長打を意識した指標にもしていきたいものである。

バレルゾーンとは「得点に繋がりやすい打球速度と打球角度の組み合わせの分類」のことをさす。この分類は主に「打球速度(初速)」と「打球角度」の組み合わせでできていて、この2つの条件に合致した打球は平均すると2塁打以上になる確率が高く、この特徴を持った打球を多く打てるようになると、自然と得点も増え、結果的に勝利に繋がりやすくなるという。詳しくは野球について発信されている以下の記事を読んでください。

VC業界とホームラン

自分もMLBのフライボール革命については耳にしたことがあったので、少し考え方として近いな、と感じたのだが、VC(ベンチャーキャピタル)の世界でもHR(ホームラン、本塁打)という言葉が使われている記事がいくつかある。調べてみると、シリコンバレーのVCではリターンが100倍を超えるような投資のことをホームランディール(HOMERUN DEAL)というそうだ。以下にいくつか提示しておく。

VCたちは上場前から新興企業に投資ができるため、超巨大なホームランディールをすることが可能である。しかし上場後の株式しか買えない一般人に同じ手法は難しい。しかし上場後にもさらに評価され、株式の価格が上昇しているケースはたくさんある。

よってやはり株式投資における”バレルゾーン”を自分なりに作っていって、インデックス運用やETFとは違う成長投資枠の範囲内で、投資を行っていくのが自分のこれからの基本スタイルになるのだろう。

次回からは実際の銘柄、特にすでになんとなく持ってしまっている米国株を自分なりに調べつつ、現在のFDM分析に通してみたいと思う。

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