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【マッチレビュー】Bリーグ 22-23 B1第32節 GAME1 群馬vs宇都宮

オープンハウスアリーナ

この試合でこけら落としとなったオープンハウスアリーナ。Twitterにも載せましたが、1週間前に見学がてらオープンハウスアリーナの外観を見に行ってみました。手前にはストリートバスケットコートのようなものもあり、非常に特徴的な雰囲気でした。

群馬クレインサンダーズの旧ホームアリーナである太田市運動公園市民体育館のすぐ隣に建設されたということもあり、歴史を紡ぐ印象を受けました。

それではマッチレビューに移りたいと思います。

スターター

・ホーム:群馬クレインサンダーズ

・アウェイ:宇都宮ブレックス


試合展開とポイント

1Q

オープンハウスアリーナのこけら落としとなったこの試合。ティップオフ早々にパーカーがダンクを決め、記念すべきファーストゴールを記録する。立ち上がり、オープンハウスアリーナにつめかけた大観衆の後押しを受けた群馬は固いハーフコートディフェンスを見せ、宇都宮のオフェンスをショットクロックバイオレーションに追い込む。

インサイドを固める群馬のディフェンスに対し、宇都宮はまず遠藤が3ポイントシュートを決めると、こちらもディフェンスの強度を高めていく。プレッシャーを強めることで群馬のターンオーバーを立て続けに誘うと、比江島がファストブレークから加点。ハーフコートオフェンスでの比江島に対するファールで、群馬はジョーンズが早い時間で個人ファールが2となり、早くもベンチへ下がることになった。

リズムを掴んだ宇都宮は比江島がピックアンドロールからインサイドへ切れ込むと、キックアウトからフリーの遠藤がコーナーで3ポイントシュートを決める。さらに左45℃の位置でも、同じパターンから遠藤が3本目となる3ポイントシュートを沈め、8-13と宇都宮がリードする展開に。

タイムアウト明けの群馬はチェンバースが3ポイントシュートを決める。ディフェンスにおいては、宇都宮のピックアンドロールに対してファイトオーバーで対応し、ミスマッチは作らせない。ディフェンスからリズムを作った群馬は、インターセプトからのファストブレークを決める。

ミスマッチを作らせない群馬のディフェンスに対し、宇都宮はジェレットがローポストでアイソレーション気味でパーカーを押し込むと、外に展開し鵤が3ポイントシュートを沈めていく。

対する群馬は、チェンバースとのピックアンドロールからローポストを攻めたパーカーが着実に得点を決め、群馬のオフェンスを牽引。キーナンとターズースキーのハイローも決まるなど、オフェンスが上手く機能する。

群馬はディフェンスではマークマンをスイッチせず、ファイトオーバーに行けないときはスライドすることで、マンツーマンで個々が自らのマークマンに責任を持って守る。ターズースキーがコートへ戻り、インサイドを攻めあぐねた宇都宮は引き続きアウトサイドシュートを攻めの中心に据える。鵤、比江島の3ポイントシュートなどで群馬のディフェンスに応戦。1Qは17-19の宇都宮2点リードで2Qへ進む。

2Q

群馬は1Qに引き続いて固い守備を見せる。ジェレットのローポストアタックに対してパーカーが踏ん張りリバウンドを抑えると、ファストブレークからターズースキーがボスハンドダンクを決める。さらに遠藤に対する山崎のディナイディフェンスが効き、宇都宮のショットクロックバイオレーションを誘発すると、オフェンスではパーカーがリバウンドからのゴール下シュートを決める。

インサイドを固める群馬に対し、外に押し出された宇都宮はアウトサイドシュートを打つことを強いられるが、1Qよりもショットタッチが一時的に悪くなりオフェンスのリズムが崩れることに。これを機に流れを掴みたい群馬も、オフェンスのコンビネーションが合わないことが多く、両チーム共に攻めあぐねる時間が続く。パーカーと笠井がそれぞれ3ポイントシュートを決めてオフィシャルタイムアウトへ。

オフィシャルタイムアウト明け、比江島とのツーメンによりフォトゥがハイポストからミドルシュートを決めると、さらに喜多川も3ポイントシュートを決め、26-32で宇都宮がリードする。群馬は2Qから出場した五十嵐が3ポイントシュートを決め返すも、宇都宮はすぐさま比江島のペネトレイトで応戦。

コートを広く使い、インサイドとアウトサイドをバランス良く攻めた宇都宮、が徐々に主導権を握って2Qは進むことに。鵤の3ポイントシュートが落ちたところにジェレットが飛び込みフォローアップダンクを決めると、群馬は攻守共にリズムが掴めず苦しい時間となる。

宇都宮のタイムアウト明け、比江島がペネトレイトしてバスケットカウント&ワンスローを決めると、2Q終了間際にも比江島がブザービーターとなる3ポイントシュートを沈めて30-43。2Qの主導権を握った宇都宮が13点リードで試合を折り返す。

3Q

ジョーンズをコートに投入し、メンバーをスタメンに戻した群馬。後半最初のゴールを並里が決める。対する宇都宮は、すぐに遠藤がこの試合4本目となる3ポイントシュートを決め返す。

後半の群馬はジョーンズを中心にオフェンスをセット。ジョーンズがペネトレイトから連続で得点を決めると、ディフェンスの意識がジョーンズに引きついた隙をついて並里がペネトレイト。さらにはターズースキーがペイントエリアでのアタックを見せ、チーム全体で落ち着いて得点を重ねる。

宇都宮が少し攻めあぐねる時間が続くと、ジョーンズが一度ベンチ下がった群馬は、エース不在の時間でも攻守のリズムを崩さない。素早いパス回しから決めた並里の3ポイントシュートを皮切りに、ターズースキーのハイポストからのミドルシュート。さらにはパーカーのローポストアタックで連続ゴールを決め、残り4分を切って47-50と1ポゼッション差までつめよることに成功。

流れを変えたい宇都宮は残り3分の場面で比江島をコートへ戻すが、この時間帯の流れは完全に群馬に。比江島からスティールしたジョーンズがファストブレークからレイアップを決めると、立て続けにジョーンズのアシストからキーナンもダブルクラッチを決めて51-50と逆転に成功。宇都宮は喜多川が見事な3ポイントシュートを決めるも、群馬はパーカーがすかさずミドルシュートを決め応戦する。

53-53の場面で迎えた宇都宮のオフェンス。フォトゥから比江島へ出したパスを、ジョーンズがまたもインターセプト。得意のファストブレークを繰り出そうとする所で、比江島が止めに入りアンスポーツマンライクファールを喫してしまう。ジョーンズは得たフリースローを2本とも決めると、群馬のボールポゼッションとなった直後のオフェンスでもジョーンズのキックアウトから八村が3ポイントシュートを決め、58-53と群馬が5点リードする展開に。

宇都宮はジェレットがインサイドアタックで得たフリースローを決めて58-55とするも、3Qに主導権を完全に握り返した群馬が3点をリードして4Qへ突入する。

4Q

ジョーンズをベンチに下げた群馬はターズースキー、キーナン、八村、チェンバース、並里をコートへ送る。複数人がスクリーンをかけながら、キーナンと連携してバックドアカットでエンドライン沿いに切れ込んだチェンバース。その折り返しを受けたターズースキーが、豪快なスラムダンクを決める。宇都宮もターズースキーとの1on1からジェレットがお返しにスラムダンクを決めるも、群馬はすぐにオフェンスを落ち着いてセット。ターズースキーとキーナンが連携したスクリーンから、フリーになった並里がミドルシュートを決める。

直後の群馬のディフェンスにおいて、直前の判定に納得がいかずレフェリーに抗議したターズースキーがテクニカルファールを取られてしまう。しかしながらショットタッチは絶好調だった遠藤が、得たフリースローを外してしまうことに。守り切った群馬は波状攻撃を仕掛ける。チェンバースがオフェンスリバウンドに飛び込むと、ボールは並里とターズースキーを経由し、最後は八村が3ポイントシュートを決め、65-57と群馬が8点リードする。

両チーム共にここから固い守備を見せ、しばらくオフェンスは停滞する。先に均衡を破ったのは群馬。残り6分20秒でジョーンズがペネトレイトからシュートファールを貰う。このプレーで個人ファールが4つとなったジェレットがベンチに下がることに。さらに群馬は菅原が3ポイントシュートを決め、69-59と群馬が10点差でリードしてオフィシャルタイムアウトへ。

オフィシャルタイムアウト明け、宇都宮は比江島の3ポイントシュートでオフェンスの口火を切る。群馬は八村がフリースローを1本決めるも、宇都宮は比江島がこの試合4本目となる3ポイントシュートを決め、70-65と追撃に打って出る。流れは宇都宮に傾きかけたが、ここでも群馬は落ち着いてオフェンスをセット。残り2分の場面ではジョーンズがバスケットカウントとワンスローを決めて73-65の8点差へ。

反撃したい宇都宮は果敢なインサイドアタックからのキックアウトで突破口を探る。比江島のペネトレイト&キックアウトから狙ったジェレットの3ポイントシュートは決まらなかったものの、ジェレットとフォトゥのローポストアタックからのキックアウトで喜多川が3ポイントシュートを決め、残り1分22秒の場面で73-68と、宇都宮が5点差で群馬に食らいつく。

タイムアウトを挟んでエナジーを全開にさせた宇都宮は、気迫のオールコートディフェンスを見せる。ボールを運ぼうとするチェンバースに喜多川と遠藤がダブルチームを仕掛けると、ジャンプボールシチュエーションに持ち込みボールポゼッションは宇都宮へ。

なんとしてでも点を取りたい宇都宮だったが、比江島からフォトゥへのパスがズレ、ここでまさかのターンオーバーを喫する。ボールを回収した並里がファストブレークに持ち込み、最後はターズースキーがレイアップを決め75-68と、群馬が残り1分で3ポゼッションまでリード広げることに成功。

宇都宮のオフェンスの起点は最後まで変わらず比江島のペネトレイト。キックアウトからまたも喜多川がコーナースリーを決めて75-71の4点差とするも、直後の群馬のオフェンスではジョーンズに対し喜多川がファール。既に宇都宮のチームファールは5となっており、得たツースローをジョーンズが確実に決めることで77-71とした群馬が、勝利を大きく手繰り寄せる。

残り時間を落ち着いてクロージングした群馬が、記念すべきオープンハウスアリーナのこけら落としを勝利で飾ることとなった。

総評、雑感等

オープンハウスアリーナでのこけら落としを見事に勝利で華を添えた群馬。

早い時間でジョーンズの個人ファールが2となり、前半は彼を温存して我慢。3Qからジョーンズをコート戻し、彼を中心としたオフェンスを狙い通りのタイミングで展開できたことがターニングポイントとなった。

対する宇都宮としては、アウトサイドシュートのタッチが良かった前半は比江島を中心に狙い通りに試合を進めたものの、2ポイントのフィールドゴールパーセンテージは37.5%。特に後半はインサイドへのアタックの精度を欠いてしまい、流れを群馬に持っていかれてしまうことに。

3ポイント成功数こそ群馬7、宇都宮14と差がついたものの、2ポイントのフィールドゴールパーセンテージは群馬が61.5%で圧倒。後半からのインサイドにおける攻防を上手く進めたことが、群馬の大きな勝因となった。

個人的な話にはなるが、GAME2は現地観戦を予定。しっかりとブーストに加わり、連勝を目指すチームに貢献していきたい。

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