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短歌まとめ:2022年1月

2022年1月に詠んだ短歌をまとめました。1月は28首でした。

普段は思い付いた短歌に改行を入れつつ画像化することで、パッケージングして完成としているんですが、短歌は句の切れ目を一旦意識せず1行にまとめる方が好きなので、記事では淡々とテキストを貼ることにしました。

こうやって自分の短歌を並べてみると、「あぁこの日は疲れてるみたいだな」とか「楽しい1日だったんだろうな」とか、ちょっとだけ自分の1ヶ月を客観的に眺めることができる気がします。

2022年1月の短歌リスト

  1. 初春のおみくじ「凶」の文字列を細く細くし文目と結ぶ

  2. オオワシが羽広げるかのごとく凧正月の木にとまり休む

  3. スッスッカクッ位置情報の近づく君僕の色白くスフマートが隠す

  4. 吐き出したタバコの煙と風花の溶け消ゆ音に耳を澄まして

  5. 凍雪を避けゆきゆきてめぐり合うラーメンの味あたたかな味

  6. しんしんと鎮まっているヨドバシのガンプラコーナーなくなく帰る

  7. 坂のうえ小さな屋根を見晴らすといつもの富士より大きく見えて

  8. 成人の色鮮やかなパレットに娘混じる日ゆび折り数う

  9. ハンドルでカーブを越える手のひらが右に左に耐えるキミ知る

  10. ドライブに行かずにおれぬハンドルを操ってるのか操られてるのか?

  11. ジブンとの距離をすこーし取らなけりゃ短歌なんぞは思い浮かばん

  12. この本を友はどのように読んだのかまぶたを閉じて光る文字追う

  13. 止まったり弾んでみたりツッツタン近所の道がブレイクビーツ

  14. いま世界たいへんだけど木々の枝春のくす玉祝いの支度

  15. 淋しいとツイートすると独り身の家に知らせのある青い鳥

  16. 5と7の数字で音を組み立てた見た・感じたが音楽となる

  17. おかわりを何度交わしたこの友と何年経てど変われない二人

  18. サウナ湯気ぼろぼろとした我の身にアイロンをかけまた折り目つく

  19. 留めおいておきたい思いとくになくうたかたの日はバブの湯と消え

  20. 街頭の声の小さな募金箱入れる銭より大きく感謝

  21. 穏やかな暮らし求めて物へらしもっともっとと心ちらかる

  22. 氷張る水琴窟の静寂に春のライブの開幕を待ち

  23. 退職は目と鼻の先近づけどタスクの終わり逃げていく待て

  24. テトリスのごとく予定を積み上げる寧日おそれ忙しくする

  25. ポテチ食いチャリこぐ人が横切って見習いたいと思わなくもない

  26. 忘れもの取りに戻った元気よく!目的地が今日休みとも知らず

  27. 常連とカフェの店長盛り上がる新参の僕こぢんまりする

  28. 感情のセンサーぶっ壊れていてささいなことがタイセツになる

お気に入りの一首

成人の色鮮やかなパレットに娘混じる日ゆび折り数う

先月の短歌を振り返って、気に入ったのは

成人の色鮮やかなパレットに娘混じる日ゆび折り数う

2022/01/10 はがみつる

としました。成人の日にカラフルな晴れ着姿の成人の方々を見かけて、娘(14歳)が成人の日を迎えるのは何年後だろうか?と夫婦で話した時のことを歌いました。

詩歌は情景を何かに喩えるのが醍醐味だと思いますので、「色鮮やか」「パレット」「混じる」など、娘が美大を志望しているのもあって、いい感じに成長して親から巣立っていく、ちょっとさみしい感じになったなと。

2022年2月もまだ短歌を続けているので、まとめられるはず。

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