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223.日記(10月27日〜10月29日)

10月27日

昼ごろまでうだうだ。午後からジョナサンで昼食とりつつ、noteを書いたり本を読んだりする。
奥泉光『夏目漱石、読んじゃえば?』を読了。中高生向けに書かれた夏目漱石入門であり読書入門。読書ってもっと自由だし、気軽にやっていいんだぜ、というスタンスが清々しい。漱石は『こころ』くらいしか読んでないので、他の作品にも触れておきたいな。

夕方からレンタルした『億男』を観る。魑魅魍魎の金持ち共と対面していく地獄巡り的な面白さがある前半から、徐々に雰囲気が変わっていき「あー、そういう話だったのね!」とじんわり感動する。落語が出てくるということは事前に知っていたのだけど、結構ガッツリ本筋に絡んでくるとは思わなかった。砂漠での落語シーンはちょっと涙腺にくるナイスな場面。メインで出てくるのは「芝浜」なんだけど、一男が演じる「死神」も金に目がくらんで命を捨ててしまう話なので、ストーリーに対して適切。ただ、トリ前の出番で「死神」はちょっとどうかと思うぞ一男。
Twitterの『億男』履修済み、というか高橋一生の方々に向けて、作中の落語解説+Spotifyで聴けるおすすめ音源についてツイートしておく。

10月28日

仕事は適度な忙しさ。ちょっと昼食と晩飯、ちょっと食べすぎたかも。

夜はDVDで『おっさんのケーフェイ』。川辺で人形とプロレスしながら暇つぶししてるあやしいおっさんと、子どもたちの交流というなんじゃそりゃな作品。低予算映画だけど、途中のプロレスシーンの観客の入り方とか、川辺の画の雰囲気は結構いい感じ。そして主演の川瀬陽太さん、やはり素敵ですよ。ダメダメな状態なんだけど、謎の鋭い雰囲気があって最高。そういや、昨日見た『億男』にも出てたけど、全然違う風情だったな。出演作もっと観たい。

10月29日

今日は割と緩めの作業量。デザイナーさんに賞味期限が昨日までの小さい煎餅をシェアしてもらって、パリパリ食う。

仕事帰りに早稲田松竹で『ノスタルジア』を観る。タルコフスキーの監督作品は初鑑賞。難解かつ眠くなりそう……という事前のイメージはあながち間違ってなかったが、よく分からないながらもグイグイ引き込まれるカット多数で面白い。ゆっくりとしたカメラワークが持つ引力たるや。終盤、ろうそくが消えないように歩く(消えたら初めからやり直し)という長回しがめちゃくちゃ良かった。ただ、スクリーンで観ないとやはり集中力を保つのはキツいと思うので、また上映機会があるタイミングで他のタルコフスキー作品も観たい。

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