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360.日記(3月9日〜3月11日)

3月9日

気圧がまだ低いのか、頭が重くてだるい。仕事がそれほど忙しくないのが救い。低出力な感じでなんとかやりすごす。

帰宅後、ちょっと英語の勉強して、『文化人類学の思考法』を読み始める。気付いてなかったんだけど、ちょっと名前だけ見て気になってた本の著者も寄稿していて「おぉっ」となる。「私たちにとって/彼ら彼女らにとって、世界はこうである」という確固たる世界観同士のぶつかり合いではなく、連続性であったり「かもしれない」みたいな柔軟なスタンスで捉えていく考え方が面白い。

3月10日

Twitter見てたら、engageでブラックすぎる声明出ていた会社が「なりすまし」を主張しているらしい。engage自体は自社で原稿制作できちゃうサービスなので、エン・ジャパン側の情報管理に問題が無くても、会社の方でアイパスの管理が甘いと他人が勝手に書き換えることができてしまう。これについては、本当になりすましなのか云々と盛り上がっているのだが、話題そのものにはそこまで興味なく。それよりも求人広告というあんまり俎上に上がってこなかった分野が、SNS炎上の話題になっていることに「おー、とうとうこっちにも目が届き始めたか」という気分になる。より丁寧な原稿を書かねば。

昼休憩で阿久津隆『読書の日記 本づくり/スープとパン/重力の虹』を買ってきた。前巻よりコンパクトだけど、しっかり分厚い。しかし思ったより軽い。前巻をちょっと読み始めたところなので、こちらもちびちび進めよう。

で、もう書店に並んでいるというので、仕事帰りに藤野可織『ピエタとトランジ<完全版>』も購入。最近ではいちばん刊行を楽しみにしていた本。電車でちょろっと冒頭を読んだら「あ、待って!これはちゃんと落ち着いて読みたいやつだ!」となって家まで我慢。帰宅後、風呂も済ませて、後は寝るだけという状態で読み始める。「ピエタとトランジ」という短編小説のその後を長編に膨らませた作品なのだが、中盤手前くらいの展開で「うぅ、」と胸が苦しくなりいったん中断。そうだよ、人生は短編ではなく長編なんだよね……としみじみしてしまう。これはたぶん近日中に読み切る。

3月11日

久しぶりに暖かくて、ワイシャツにパーカーで仕事に行く。ちょこちょこと原稿作業はあるが、やっぱりコロナの諸々の件もあり、ちょっと落ち着かない。粛々とやっていきたいのだが……。夜は控えめにしようとしたのに、ラーメン屋に行ってしまった。最近また食う量増えてるのでちょっと抑えたい。

で、藤野可織『ピエタとトランジ<完全版>』は読み切ってしまった。女子高生からお婆さんになるまでのガールズ・バディ・クロニクルっていう作りが面白いし、殺人事件誘引体質のトランジのパワーによってナンセンスな感じさえする終末世界に突入していくのは怖くも可笑しくもある(『ドレス』とも共通するジェンダーについての物語でもあり)。そしてピエタとトランジの互いを想いあい必要としあいながら結局は一緒にいるといい感じだから一緒にいるんだよねって感じの関係性が素敵であった。キャラ立ちした登場人物が伸び伸び動くタイプの長編は藤野作品では初めてだと思うんだけど、スッとした描写と相まって不思議な読み口で、グイッと引き込まれた。

夜はラテさん祝賀会ツイキャスで二時間話す。面白かったので、また改めてnoteに感想書こうと思います。

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