6月7日~10日 第3巻 『駿州・宇津谷峠』
6月7日
出勤日。今週の平日休みは水曜・木曜になった。もしタイミングが合えば行きたいなと思っていたスポットが軒並みお休みで、「どうしよう……」となっている。家にこもるのもいいんだけど、せっかくなら空いている平日を有効活用したい……。
帰って録画していた映画の中から『ときめきに死す』をぼんやりと見ていた。とにかく沢田研二と杉浦直樹の声が小さい。なんとなくスタイリッシュな映像や「これはなんなんだろう…」という説明不足な余白で引っ張って、最後のあのショッキング描写による「革命の哀しい不発」一点に作りは面白かったけど、「変な映画だな……」という印象が勝つ。杉浦直樹は、山田太一作品の小市民的なイメージだったけど、こういう普段はおとなしそうで実はおっかない案配の演技もいいな。
6月8日
昨晩はなかなか寝付けなくて、小腹が空いたので深夜にローソンへ行ってからあげくんとサンドイッチを食べた。そのあと、平井堅のSONGSとかを見て、結局やっと寝付けたのが深夜の3時ごろ。それでも6時台に勝手に目が覚めるんだから、習慣というのはすごい。と言っても、僕は普段6時台に目覚めてもだいぶ早起きで、理想としては7時半までは寝てたいんだけど……。
今日は制作チーム一人出勤デーだったけど、やることそんなになくて、会社のブログを書いてぼんやりして過ごしていた。
西田さんの『6月から曜日に「電」が出来た。その方が都合がいいという要望があったので。』という架空ツイートに端を発した、『電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ』という架空のラジオ番組のことに想いを馳せてしまって、ひたすら無い番組についてツイートしてしまった。
秋の改変から、電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオも始まるらしいね
電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ、半年区切りで採用数が一番多かったはがき職人に半袖Tシャツをプレゼントしているけど、「厚着でTシャツ」というくだりは2回目から言及しなくなった。
電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ、今月の推薦曲を流すときには、三川がタイトルを言った後に、村尾が「それです!」って小声で合いの手打つのがお約束
電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ、最初のスペシャルウィーク企画は「三川の名字が横線3本縦線3本でさすがにやる気出ないからいい芸名つけちゃうぞSP」で、姓名判断の占い師に相談したところ、「村尾、割といいですよ」という話になり、コンビ2人とも村尾になって終わった。
電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ、構成作家のすみちゃんが結婚することになったきっかけで「俺たちはすみちゃんのことを何も知らない!」と気づいた無限ひとえの二人。すみちゃんの生い立ちを色々聞いた結果、すみちゃんと村尾が遠い親戚だと発覚。「俺、親族側で結婚式出られる!」と村尾大興奮。
電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ、激辛好きの三川がどのくらい辛い食べ物が大丈夫か検証する回。買い出しに行ったADが見たこと無い香辛料ばかり持ってきたので、「こんな深夜に成城石井本店行った?」とスパイスの珍しさが話題に。三川は全部平気だったので、食べる場面はそんなに盛り上がらず。
電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ、三川の自宅でできる新しい趣味をリスナーから募集した結果「生け花」になった回。
電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ、構成作家すみちゃんの奥さんがYouTubeでゲーム実況を始めたと聞きこっそり動画を見たら、トークがめちゃくちゃ達者で、村尾がちょっと引く回。あやうく次のスペシャルウィークのゲストにすみちゃんの奥さんが呼ばれかける。
電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ、常連メール職人のラジオネーム「努力」に対して、村尾が「ストイックすぎて怖いから、ふざけた名前に改名してくれ」と頼んだところ、翌週にラジオネーム「努力 改め カツ丼ポルシェ」の名前で40ネタ送ってきて、「めっちゃ努力だな!」と三川がつっこむ回。
電曜JUNK 無限ひとえの厚着ラジオ、村尾の誕生日に、すみちゃんがお祝いとして練習してきた手品を披露したら、なんかすごく嬉しくなって村尾が泣いちゃう回。
こんな感じで30以上ツイートしていた。ここまで積み重ねていくと、無い番組なのになんとなく、聴いたことがある気がしてくる。「無いのにある感じがする」というのは僕の過去にやった企画めいたものでもずっと通底しているテーマというか、どうしてもそうなってしまうもので、これもそうだった。
6月9日
休みの日。とりあえず外に出てみて、電車に乗ってみて、代官山の蔦屋書店を覗こうかなという気持ちになって、行く。ブレイディみかこ『女たちのポリティクス』が平積みしてあって、購入。
そこから渋谷まで歩き、半蔵門線で神保町へ。古書店をうろうろしたり、前から気になっていた無用之用を覗いたり。昼食は本当に久しぶりのサイゼリヤ。豪遊したい気持ちもあったが、ほうれん草のグラタンと辛味チキンを食べたら満足してしまった。
暑い中をのんびり飯田橋まで歩いて、帰ってきた。
6月10日
午前中に鬼平を読む。今日は『駿州・宇津谷峠』で京都・奈良の旅からの帰り道の話。行きだけで3エピソードやって、帰りでもう1エピソードこしらえる池波のシリーズ構成の無駄の無さ。というか、どれくらい先を見越しながら作品を書き進めていったのだろうか。1話完結とはいえ様々な登場人物がリンクしていたりもするので、そのあたり気になる。
今回は左馬之助絡みのエピソード。左馬にとって幼馴染であり命の恩人でもある鎌太郎は長年を経て悪の道に堕ちていた。たまたま鎌太郎の悪行を目撃した忠吾の報告を受け、平蔵は佐馬に知らせぬまま鎌太郎の後を追うが……という話。
『本所・桜屋敷』での一件同様、今回も左馬の旧知の人物が悪人になっていたという筋立て。平蔵が左馬に事実を知らせぬままなのも、『本所・桜屋敷』での左馬の哀しみを見ていたからだろう。また、鎌太郎については平蔵が捕らえるのではなく、仲間割れによりあっさり殺されてしまうという展開のツイストが、さらに虚しさを醸し出している。旅中に負った傷がまだ癒えきらなり平蔵に左馬のが肩を貸し、二人で歩いていくラストがストレートに感動的だった。
午後、台湾まぜそばを食べたくなって暑い中よちよちと外に出て、最寄りが混んでたので池袋まで出る。「麵屋こころ」で食べて、ちょっと寄席に行こうか悩んだけど、眠たいコンディションで3時間以上の鑑賞には耐えられんと判断して撤退。BOOKOFFによって『ねむらない樹』のバックナンバーを買う。
保坂和志『生きる歓び』を読んで、そういや保坂和志って最後まで読み切るの始めてかも、と思った。一応何冊か買ってあって、途中まで読んでは中断してあったり、積みっぱなしになったりしている。なんなら小説の自由、誕生、世界の奏でる音楽の三部作だって中公文庫で揃えてあるのだった。読まねば。
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