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242.日記(11月17日)

11月17日

昼までだらだらゴロゴロとして過ごす。昨日の『A』の余韻もあってかぐったりめ。

午後から調子を取り戻したので家を出る。池袋から大塚まで歩いてみる。広い道が山手線沿いにあまりないので、住宅街の間を通り抜けながら進む。

シネマハウス大塚で当日券確保して日高屋に行くと、券売機が置いてあった。日高屋に券売機あるのは初めて見た。定食屋としては便利だけど、何人かで軽く飲む場合とかはちょっと不便だな……。

『A2』を観る。広報副部長を軸として追いかけた『A』と比べて、各地の拠点での出来事を断片的に捉えているので、誰かに肩入れさせすぎずに点描するようなバランスだったんだけど、それぞれのシーンが見応えあってスゴい。
場所によってはオウム対策としてデモが起こり、一方である場所では、オウムを敵視して監視していた地域住民が、信者たちと次第に親しくなり、「オウムは嫌いだけど、彼個人としては好き」とまで言う。「私たちの敵は『見えない恐怖』だった」とまでも。個人対個人になることで、偏見を超えた親交が結ばれうる可能性はある。
ただ、一方で、個人対個人が決定的に断絶する場面も記録されている。学生時代の友人がオウム信者と、その事件を追う記者として再会する場面。2人は友人として親しげに話すが、信者の男が教義について語ったのを聞いて、記者の男は「わかんないや……」と呟く。また信者の男は、「嘘ばかりのマスコミで働くなんて理解できない」と友人に投げがける。同じところにいたはずが、あるところに所属したことによって決定的に断絶してしまう悲しみ。個人と団体は別だけど、まったく何にも属さないことは不可能であり、それによって断絶は起こり得るよな……、と途方にくれてしまう。
それにしてもものすごいシーンが切り取られていて圧巻。公開中の森達也監督の新作も観に行きたいな……

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