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331.好きなWEB記事、WEB連載の話 その2 『ドラえもん全巻レビュー』

Twitterを見てたら、こんな本が刊行されるという情報が流れてきた。ちょっと気になる。

『ドラえもん』といえばあの連載ってどうなったんだっけ……と思ってググったら、ありました。研究者・映像作家の菅俊一さんと、マンバ通信編集長の伊藤ガビンさんによる『ドラえもん全巻レビュー』。

タイトル通りドラえもんを1巻ずつレビューしていくというコンセプトだ。2017年に第1巻・第2巻のレビューが公開されて以降更新が止まっていたので「あぁ、連載は頓挫しちゃったのかしら」と思っていたのだが、今日久しぶりに見てみたら昨年4月に第3巻のレビューも公開されていた。今後も何年か越しとかで更新されていくのだろうか。

僕自身、アニメは見たことあるものの、ドラえもんのコミックスをちゃんと読んだことがないので、この連載は新鮮な発見が多い。第一回の序盤、コミックスを読み始めた伊藤さんの感想が面白い。

ガビン そういうわけで、揃えてみるかと思って、僕は電子じゃなくて紙で買い始めたんですよ。てんとう虫コミックス版全45巻のうち、とりあえず10巻まで買って読んでみようと。
そしたら、読むのがすごいハード! 内容が濃すぎて1巻読むだけでクタクタのボロ雑巾みたいになりました。これ1巻ごとレビューじゃなくて、1話ごとでもいけるんじゃないかと思って。

そう、この連載の一番のポイントは、ドラえもんって1話ごとに密度がスゴくて今読んでもものすごく面白い、ということなのだ。また現在の視点から振り返ってみると、ひみつ道具の技術と現代の科学技術との共有点も浮かび上がってくる。
のび太については、こんな指摘も。

 のび太って、新しいテクノロジーに関する乗りこなし方がうまいな、って思うんですよね。
ガビン ああ! 確かに。
 ひみつ道具って、インターフェイスも初めて使うものだし、機能的にも初めて使うものなのに、急に道具を理解して使いこなすじゃないですか。この話の例だと、意味が逆転するという使い方ですよね。これをこういう場面で使うと悪用できる、有利になるってことがわかっている。
ガビン 新しいガジェットの使い方をハックしてますね。のび太のメディアリテラシー、実はめちゃくちゃ高いですね。

確かに……、学校の勉強は苦手だけど、ひみつ道具に関しての対応はめちゃくちゃ柔軟だもんなぁ。

『ドラえもん』を見直してみたくなる面白くて興味深い連載なので、ぜひ続いて欲しい連載だなぁと思っているのだが、どうなるのかしら……。

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