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7月30日〜8月7日 第4巻 『おみね徳次郎』

7月30日

気圧でやられて夕方あたりからひどい頭痛。仕事はなんとか済ますも、帰ってからはほぼ何もできず、早めに寝る。

7月31日

多少の頭痛は残っているもののとりあえず起き上がれた。『ライティングの哲学』は半分くらいまで読んでいて、大学時代の卒論はあの分量をよくWordだけで書き終えたな、と思う。一応章ごとにファイルで分けていたとはいえ……。

今日はなんだか歩きたい日だなと思ったので、本屋をぐるぐる回ってたぶん合計10kmくらい歩いた。ポッドキャストを聴きながら黙々とウォーキングだった。『言語学バーリ・トゥード』が面白そうだったので購入。

8月1日

引き続き頭痛ぎみ。熱は無いけど一応風邪薬も飲んでおく。

買い物を済ませて夕方からは家でだらだら過ごす。録画していた映画の中から『桜桃の味』を観ていた。車であちこちを走り回りある仕事を頼もうとする男。その目的が明らかになるところまではスリリングであったが、ちょっと途中から集中力が切れてきて、後半はぼんやり画面を眺めるだけになってしまった。主演の俳優が、ちょっとホアキン・フェニックスに似ている。

Twitterでクレヨンしんちゃんの映画が話題になっていたので、何か観ようかなと思い、ギャグ方面で評判のいい『嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード』を観ていた。未見かなと思っていたが、終盤のロープウェイの絵面とかは記憶にあったので、たぶんかなり前に観て忘れてしまっている。ギャグの切れ味が素晴らしく、特に焼肉を食べる妄想のシーンはゲラゲラ笑ってしまった。ジェットコースターでのアクションや、自転車でのチェイスシーンなどの描写も素晴らしい。ラストのカオスから日常に淡々と戻っていくエンドロールも、気が利いている。これだけやって90分を切っているというスゴさ。一部、今やるならこのキャラはこんな描き方しないよね、という点はあるものの、エンタメとしての完成度がめちゃくちゃ高いな、と改めて思った。

8月2日

月初、なんだかバタバタしたが一応作業は大体終わらせて、会社のブログも書く。今回は『ライティングの哲学』を紹介する記事を書いた。

大学のサークルの後輩が日記を書いたり、もりたが短歌を詠んでいたり、今日はアウトプット日のようだった。僕は、ほほーんとそれを眺めていた。

帰りの電車で、長らく中断していた『プルーストを読む生活2 第2篇 見出された「私」』を読み終えた。終盤は『プルーストを読む生活』を読む生活をしている柿内さんを読む、という状況が現れて不思議な感覚だった。今読んでいる本が、書かれ、編まれ、校正されたことを読む。作中の中でその作品が書かれるシーンがある、ミシェル・ゴンドリー監督『ムード・インディゴ うたかたの日々』を思い出した。

家に帰って、ツナマヨのランチパックを食べて、ピーナッツのランチパックを食べて、本をパラパラ読んで、夜は終わっていった。

8月3日

まだ火曜かよ、体感的には週の後半みたいな気分なんだが……。ランダムな休業日が入ったことで、ここ数カ月は曜日の感覚・時間の感覚がぐらついている。仕事の作業はそんなに忙しくなくて、午前中はちょっとした修正作業をやったくらい。

Twitter の人たちと「資格取ったり勉強したりしたいね」という話になり、Discordで自習室サーバーを作った。とりあえず柿内さんのサーバーを参考にしつつチャンネルを用意。相互フォローの人たちが何人か参加してくれて嬉しい。こういう自習系グループは意識高くなりがちなので、いい案配のぬるさを保っていきたいのだが、うまいこと運用できるだろうか。とりあえず様子を見つつやっていこう。

8月4日

朝、めちゃくちゃ早起きしてしまったので、わかしょ文庫さんの『うろん紀行』を読み終えてしまう。本と町歩きというコンセプトは同じ代わりに読む人レーベルの『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』に通じるところがあるが、コンセプトに引っ張られるように変な境地へいく『パリの〜』に比べ、『うろん紀行』は本と場所を変えながらも必ず自分に立ち返ってくる感じがある。書籍の紹介文で「彼女は不安に襲われながら」と書いてあるわけだが、逆にいうと、町で本を読むというコンセプトに対して、わかしょ文庫さんの個が圧倒している、ということのような気もする。ガイドブック、と、小説という違いもあるのかもしれない。町を歩きながら新書を読むとどうなるんだろうか。絵本であればどうか。詩集なら、あるいは辞書なら……。

自習室Discordはちょっとずつ人が増えていて、僕が仕事に行っている間に有意義なやりとりが繰り広げられていてありがたい。

8月5日

今日も何故か5時に目が覚めてしまってめっちゃしんどい。その上、お盆前だから妙に仕事の作業が多くてへろへろになった。

帰りの電車で川添愛『言語学バーリ・トゥード』を読了。言語学テーマだけどライトな語り口のエッセイ。『うろん紀行』に続いてこちらでも『まんが道』の話題が出てきた。これは「読め」ということなのか。

夜はなんだか気分がぬるーっとしてしまったので、寿司をたらふく食べた。

8月6日

ひどい頭痛。クーラーつけっぱなしで寝たからか、台風が近づいているからか。

デザイナーさんが休み、もう一人のライターさんは取材で夕方まで戻って来ず、部署にほとんど一人の状態で作業。ぽんぽん作業が投げられてきて、ひたすら打ち返していたら、もう終業時間だった。

明日からの3連休は天気がめちゃくちゃ悪いらしいから、家に籠ることにして買い出し。ちょっと高めのパスタソースとかを買う。雨漏りしてた窓の修理が終わってから初の大雨なので、これで雨漏りが直ったかどうか見極めたい。直ってなかったらどうしよう。

8月7日

今日から3連休。朝は『ブンミおじさんの森』を観た。たんたんとしたテンポでありながら、やっていることは結構エクストリーム。「亡くなった妻の霊」と「猿の精霊になった甥」が一晩に続けてきちゃうの、普通やらないでしょ……と思いながらぼんやりしていた。

ちょっと外に出たけど大雨が降ってきたので撤退。Netflixで『滝沢歌舞伎ZERO 2020 The Movie』を観た。Snow Manの今のメンバーってあんまりよく分かってなかったので、「向井康二ってもう関西ジャニーズじゃないの⁉︎」とこのタイミングで知った。ダンサー、パフォーマーとしてのSnow Manのポテンシャルの高さはよく伝わってくるが、一方で演出はツッコミどころ続出だった。謎のホラー演出、冒頭に出しっぱなしで後半は忘れ去られた未来都市、雨の中での絶叫など、思わず「なんでやねん」と言ってしまう。滝沢秀明はスクリーン上には出てこないが、監督として演出面ではえげつない個性が炸裂していた。滝沢個人のものか、ジャニーズならではの演出なのかわかんないけど……。

鬼平は『おみね徳次郎』。互いに盗賊だと知らずに夫婦になった男女。うっすら情愛は感じつつも、しかしそこになびかない案配は鬼平の盗賊っぽい。ただ割とその部分はあっさり目で、同時に二組の賊を追う手際と、そこでそれぞれの密偵が連携するチームワークの良さが主軸となっている回だった。
途中、賊の一人が自ら舌を噛んで死ぬのだが、そこでの解説が妙にドライなのが印象に残った。

 牢番の知らせで、間もなく医者も駈けつけて来たが、出血多量である。
 舌を噛み切ったとて、即死するものではない。出血によって死ぬのだ。というのも、なにぶん口中の傷であるから手当がむずかしいのである。

この淡々とした記述が、口から血をダラダラ流して死んでいる男のイメージと脳内で重なる時の、ゾワっとする感じ。

夜はブックリストや書籍について一人喋りのスペースをやった。ぶっ続け2時間だったので喉が枯れた。書店のブックフェアなどで配布されるブックリストを僕は収集しているのだけど、リスナーの反応を見ると、そういうものが配布されていること自体知らない人も結構いたのだった。


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