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4月21日〜29日 第9巻 『鯉肝のお里』

4月21日

hontoの読書一生分のポイントが当たるキャンペーンに応募。1世帯当たりの書籍・雑誌等への年間支出額に平均寿命をかけて換算したらしいけど、101万ポイントくらいだったので、少ないなぁとなった。1年分が1万1558ポイントで、そんなもんひと月経たずに消えてしまうわ。

スタンダードブックストアさんで『雑談・オブ・ザ・デッド』の予約が開始。アカウントはTwitterでよく見かけるけど、大阪のお店なので伺ったことはなく、行ったことのないお店で自分の関わった本の予約が受け付けられている状況、とっても不思議な気分だ。

夜は岸波さんの『本屋めぐり』を読み終える。よく行く本屋もたくさん出てきて、行ったことのない本屋には行きたくなった。本屋さん目当てであちこち出かけるようになったのは『プルーストを読む生活』を読んで以降のことなので、あれを文フリで買ってから僕の人生は何か思いもよらない面白いことが起きている感じがある。

4月22日

文フリの書籍の搬送をどうしようかなぁ、と思っていて、昼休憩時に無印良品でキャリーケースを見に行く。折り畳みできるやつは便利そう。実際に刷り上がった分量を見てから決めようかな、ということで、とりあえず買わずにめぼしいもののチェックだけ。

オモコロのYouTubeの企画が「いかなごのくぎ煮文学賞に応募しよう!」で、ものすごく地元の話題だったので思わず反応する。実家にいたころは毎年春になると、お母さんがくぎ煮を大量に作ってくれて、おかずがない時でも、大体それをつまみながらご飯を食べるだけで軽い食事としては十分満足なのだった。もう久しく食べていない。

深夜に「マヂカルクリエイターズRemix」の動画を見る。ありがとうぁみ・街裏ぴんくの怪談対決コーナーがめちゃくちゃ面白い。ありがとうぁみのシンプルな怪談もはなっからウソ扱いして真面目に聞かず、話しているありがとうぁみの足にラジコンをぶつけまくる、というカオス。一方で街裏ぴんくのウソ漫談はストレートに(?)面白くてゲラゲラ笑ってしまう。で、こんなカオス一辺倒のイベントだったのに終盤で急に伏線回収を入れてきて「なんだ、その情熱は?」となった。

4月23日

男性ブランコ単独ライブ「しょんぼりサーベルタイガー学園前」のアーカイブを見る。今回は浦井さんが変な人のパターン多め。飛び回ったり変な歩き方したり、浦井さんの動きには独特なおかしみがある。値引きシールのコントは、「シールを剥がす」というシンプルな行為が、友達の尊厳を取り戻す行為になっていくのにグッときた。

天気がいいので散歩。外はもうかなりあったかい。学芸大学駅で降りて、『雑談・オブ・ザ・デッド』を予約から取り扱ってくれているSUNNY BOY BOOKSさんへ。正方形のこじんまりとしたお店の中に本がぎゅうぎゅうに並んでいる。柿内さんの本も置かれていて、ここにZOTDも並ぶのか……と思う。店員さんが本の配置か何か(?)の件で話し込んでいたので、特に声をかけたりはせず、ぐるっと店内を眺めるだけにした。

こっちの方に来るのは初めてだったので、とりあえず代官山の方まで歩いてみることにした。途中、大きな寺の前を通りかかって、門の字を読んだら「祐天寺」と書いてある。そりゃ祐天寺駅があるなら、祐天寺っていう寺もあるわな、と当たり前のことを思って、境内に入る。大きな黒い看板に手書きの白い文字で、格言みたいなのが書いてあるのが見えたので近づいた。

人のコースを進んでも いいことないよ ドラえもん

ドラえもんの格言だった。

結局、代官山まで行って蔦屋書店を覗いたあと、渋谷経由で山手通りへ出てそのままオペラシティまで歩き、さらに甲州街道沿いを歩いて新宿まで来てしまった。歩いてる間はずっとポッドキャストを聴いていて、マヂカルラブリーのANN0・預言者回がめちゃくちゃ面白い。歩き疲れて、そこから電車に乗って帰宅。

4月24日

前日歩きまくって疲れたので、昼寝してうどん食べてゴロゴロするという、ほぼ「宿屋の富」のくじが当たらなかった奴と同じ過ごし方をして一日が終わっていった。
雪舟えま『たんぽるぽる』を読み終えて、『金田一少年の事件簿』の新しいドラマ版を見る。先代・山田涼介とは年がそんなに変わらなかったので、もうさすがに道枝版の金田一はかなり年下だなぁと思った。

4月25日

H.A.Bでも『雑談・オブ・ザ・デッド』の予約受付が始まった。紹介文が嬉しい。

ポイエティークRADIOの相対的(不)人気コンテンツ、『雑談 OF THE DEAD』が待望(本当)の書籍化。
ラジオ上で不定期で行われたゾンビ映画についての対談を完全収録。ゾンビという人を選ぶコンテンツ、そして、単発週刊ラジオという媒体の特性上、回数を増すごとに再生数は減っていったらしいのですが、その面白さはますばかり。
店主はゾンビ映画を全く見ない(見れない)タイプですが、話を聞くのは本当に面白かった。それは映画というコンテンツ、ゾンビの歴史的背景、そして現代社会への接続、あらゆる状況を飲み込んで雑多に語った対談、活字だともっと楽しめる雰囲気すらあります。
ご期待ください。

そもそもゾンビというジャンル自体が見る人を選ぶジャンルなので、どうしても「ゾンビが好きな人に向けた本」みたいな見え方になりそうだけれど(もちろんそうでもあるのだけど)、HAB松井さんやわかしょ文庫さんのコメントにより、ゾンビ映画が苦手な人たちにも面白がってもらっているのが伝わると、とってもありがたいなと思う。

4月26日

オードリーのANN、ですよ。ゲスト回を聴きながら仕事の作業。「カタツムリかと思ったらチョココロネ」というひとネタの最高点を目指し続けているとマジで語るですよ。が、100点をとるためひたすらネタを繰り返すがどんどん自己採点が低くなる、という企画として非常に楽しい上、ですよ。のヤバさによってオードリーのテンションも引き出されて異様な回だった。

ぼる塾・酒寄さんのnote「育休中に相方が売れた」を読んだ。田辺さんの面白さと素敵さのつるべ打ち。それでいて書かれている全発言が田辺さんの声ではっきり脳内再生されるのがすごい。酒寄さんの子どものお気に入りの離乳食を聞いて「何それ美味しそう!作ってみるわ!」と応える田辺さん、酒寄さんの子どもが何か食べている写真を送ったら必ず食べ物の方に反応する田辺さん、子どもが言葉を覚えるのが遅く「バイバイくらいしか意味わかって言ってないよ」と不安を吐露する酒寄さんに「さよならが言えたら大丈夫よ」と言ってくれる田辺さん。

天気が崩れる前に帰宅。外では轟々と風が吹いていて恐ろしい。

4月27日

ゴダールの『気狂いピエロ』の原作本、本邦初訳らしい。気になる。

暇な時間で名画座の情報など見ながら、GW中にどこに行こうか考えていたんだけど、そこまでマストで行きたいところは少ない。溜まっている映画の録画を観たり、積読している本を読んだり、部屋掃除をしたりはせねばと思うのだが。

仕事帰りにあやのさんから教えてもらった無印良品のソフトキャリーケースを買う。半分の分厚さにたためるやつ。試しに鬼平犯科帳全24巻を入れてみたら余裕で入ったので、文学フリマの歌集の搬送もよっぽどのことがない限りこれでいけそうだ。

4月28日

会社から歩いて行ける距離に焼肉ライクがオープンしたので、ランチで焼肉を食べれてしまう立場を手に入れてしまった。嬉しいけど、また太りそう。

仕事は面倒な案件が流れ込んできたけど帰るまでに終わらせた。やりかけの仕事無しで7連休に突入できる。喜ばしすぎる。

帰宅後、友達とLINE通話で最近の近況などを話していて、すっかり寝るのが遅くなった。

4月29日

GW一日目、出かけようかなと思ったけど、寝不足気味なのと天気が崩れそうなのとで結局家にいた。しっかりとした昼寝をする。

鬼平を読む。『鯉肝のお里』。お里は白根の三右衛門一味の女賊。ターゲットの大店に女中として住み込み賊の仲間を引き入れる「引き込み役」で、盗みの計画がない間は博打をやったり男を買ったりして悠々自適の暮らしをしていた。ある日お里は、道端で空腹のあまり動けなくなっている炬燵のやぐら売りの青年(そんな仕事があるのか)に出会う。彼が亡き弟と似ていたことから親切心でご飯を奢ることにしたお里だが、その小料理屋にたまたま密偵・おまさが居合わせて……という話。普段は若い男を好き放題にしているお里が、下心のない優しさを出したことに端を発してお縄にかかってしまうのは、なんとも鬼平っぽいバランス。
かなりビックリしたのが、お里が身を寄せている煙草師の店を一緒に見張っていたのをきっかけにおまさと五郎蔵が男女の関係となり、この1話の中で夫婦にまでなってしまったことだ。平蔵への想いを抱えながら、五郎蔵のことも頼もしく思うおまさの心の揺れ……みたいな描写を事前にしてくれていたらいいんだけど、いきなり「肌身をゆるし合ってしまったのである」と書いてあって面食らってしまった。この前の左馬の時といい、ちょっと展開が急すぎるよ。

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