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266.日記(12月9日〜12月11日)

12月9日

前日に続き頭痛がひどい。社員旅行中、体調が悪かった事務さんも同じ症状だったので、たぶん風邪がうつったんだと思う。青いベンザブロック(東京03でいうと飯塚さん)でなんとか対処。

文学フリマで購入した柿内正午さんの『プルーストを読む生活1 第一篇 スワンからゴモラまで』を読み始める。「失われた時を求めて」を毎日読みつつ書いた日記、というコンセプトなのだが、別に毎回プルーストに言及があるわけでもなく、なんなら他の本に言及している分量が多いときさえある。ただ、読書という体験の楽しさはじんじんと伝わってくるし、柿内さんの日々の思考の記述はナイスなものが多くて、もうずっと好きな空気感が続いている。

いい本を読むといい人間になりたいと切実に思う、思うだけではなれないことなどもう骨身に沁みてわかっている、なんどでもこの気持ちを忘れる、だからいつでも読んで、思い出し続けていたい。
(P103 2019.01.11 の日記より引用)

本当にそうだと思う。この本を読みながら、僕も、「読むぞ!」という熱が高まっている。

12月10日

頭痛はかなり治ってきた。すごいなベンザブロック、ありがとう飯塚さん。

仕事帰りに若林恵・責任編集のムック『NEXT GENERATION GOVERMENT 次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方』を購入。政治経済には疎すぎる僕だけれど、冒頭を読んだ感じだと、「多様性に対応していくためには、システムデザインやテクノロジーをうまく介入させなきゃだよね」という自分のぼんやりとした興味に繋がりそうな部分があり、面白く読めそうな気がする。
当分はこれと『プルーストを読む生活』を自宅でちびちびと読もう。

12月11日

仕事も終わろうという時に急なオーダーが入ってきて、なかなか大変だった。明日から数日間、社内のデザイナーさんが不在になるので、ちょっとしたデザイン案件は僕が対応することになる。大丈夫かしら。

仕事帰り、事務さん(僕に風邪をうつした人)と一緒に駅まで帰る。最近は体力づくりとダイエットのため、BLドラマCDトレーニングをしているらしい。CDを聴きながら、日常会話パートの間は二の腕の運動、甘いやりとりになってきたらスクワット、ベッドインしたら腹筋、というように展開ごとに違う運動を割り当てて鍛えているらしい。「ストーリーによって、トレーニングメニューが変わるんだよ!」とドヤ顔していた。

夜は豚肉とモヤシを煮込んで雑な鍋。こういうのが美味しいんだよなぁ。

帰宅後、磯野真穂『ダイエット幻想 やせること、愛されること』を読了。山本ぽてとさんが書評エッセイを書いてたのきっかけで読んだ。「痩せたい」という願望や焦りを引き起こし、我々の生を縛りつけるものはなんなのか解きほぐしていく一冊。ダイエットを起点にしながら、承認欲求や体重・栄養素など食を情報に置き換えること、さらには人との関わり方や「自分らしさ」とは何かという射程の広い話になっていて、いろんな本とのつながりも思い浮かべながら面白く読んだ。イラストがはらだ有彩さんだったのも喜び。

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