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12月31日〜2023年1月5日 第16巻 『影法師』

12月31日

朝、コープで弟と合流して、おせちセットを受けとる。これは祖父母用。その足で祖父母の家へ届けにいく。直接会うのはコロナ禍に入ってからは初めて。もう二人とも90代になったという。祖母はもう僕のことも弟のことも認識していなくて、ただニコニコとしている。

帰宅後、父の車で「置き場」を見にいく。2年ほど前に我が家は小さな土地を購入。草がぼうぼう生えていたところからスタートして、除草し、水道を引き、一部を舗装して車が止められるスペースを作り、野菜を育てられるよう畝を作り、ベンチを設置して……といった具合でほぼ父と母が自力で土地を整備していて、その場所を「置き場」と呼んでいるのだけど、僕はLINEで送られてきた写真で日々土地が綺麗になっていく様子を見ていただけで、実際に足を運んだのは初めてだった。山の斜面に家が密集し坂道だらけの住宅街で、どんどん上に上に登ったところにその土地はあって、写真で見た以上に舗装もしっかりしていて、これは日曜大工としてもだいぶ高度なレベルのものだな、と思った。

途中、須磨浦公園に立ち寄りつつ、須磨で車から降ろしてもらってそこからは一人行動。久々に須磨の海を眺めてから神戸駅へ移動。昔よく歩いた地下道を通って新開地の方に向かう。地下道はかなりキレイに改修されていて、壁にあった不思議の国のアリスの絵はなくなっていたし、卓球場もリニューアルされていた。

神戸から元町方面へ向かう高架下も一部リニューアルしていて、変わったところと変わっていないところが歪に入り混じっているような感触がある。三ノ宮をしばらくウロウロしてから帰宅。

一日歩いて疲れも出たのか、随分眠たくなったので、紅白もその他の年越し番組もまともに見ず、年越し前に就寝。

2023年1月1日

あけましておめでとうございます。

父と共に神社まで歩いて行って、初詣。父とは神社でわかれて、その足で僕は舞子方面にぶらぶら歩いていく。快晴で気持ちのいい天気。マリンピア神戸にも立ち寄る。建物建て替えのためにもうすぐ休館らしい。比較的新しい商業施設な気もしていたのだが。
舞子駅から電車に乗って明石へ。駅前に市の施設と色々なお店が合体したような巨大な建物ができていた。以前はここに映画館があった気がする。商店街のほうを歩いて、中学の時に通っていた剣道場兼部道具店はまだあった。成人映画館は跡形もなく、その辺りには大衆演劇の劇場ができている。

明石から新快速に乗って神戸へ行き、新開地のシネマ神戸へ行く。ここは2スクリーンあって、以前は二本立て名画座+成人映画だったが、久々に来たら二本立て名画座+一本立て名画座という上映形式に変わっていた。元旦からニコラス・ウィンディング・レフンの『プッシャー』三部作の上映が行われている。なんとも尖った番組だ。昼に『未来世紀ガルドス』の上映があったのでそれを観た。不老不死を手に入れたことで生殖能力が減退し、不死であるからこそ生きる気力が失われた世界に、野性味あふれる半裸のショーン・コネリーがやってきて……、と自分で書いててもなんじゃそりゃ、と思うのだが事実そういう映画。クライマックスの狂乱シーンとか、見応えある場面もあって概ね面白く観た。

今回の帰省の目的は、実家に置きっぱなしの書籍類の回収でもあって、キャリーケースの中に談志百席第一集、第二集と、河出書房の世界文学全集に加え、文庫本も6冊持ち帰ることにした。やりたいことを思ったより早くやり終えたので、明日東京に戻ることにする。

1月2日

朝から実家の最寄駅に行って、青春18きっぷで帰省。読みかけていた『高架線』は読み終えて、レイ・ヴクサヴィッチの『月の部屋で会いましょう』も最後まで読み切る。実家から持ち帰った寺山修司『不思議図書館』も少し読み、他の時間は車内でほとんど居眠りしていた。19時前に自宅に到着。
『月の部屋で会いましょう』の奇想っぷりは西田さんが好きそうだなと思ってツイートしたら、西田さんが即行で買っていて笑ってしまった。決断が早すぎ。

1月3日

前日の眠さが残っていて午前中はうだうだ。今年はいい加減スマホの調子が悪くなってきたので機種変するぞ、と思っていたのですがJCOMのサイトから申し込みを済ませてしまう。今使っている機種の新しいモデルのものにしたんだけど、ちょっと検索したら想像より大きめサイズのスマホかもしれないとわかった。めちゃくちゃでかいのがきたらどうしよう。

昼から上野へ行き、ブックオフを覗いて、秋葉原へ行って、ブックオフとエディオンを覗く。ブックオフはスーパーセール中だったから一冊購入。エディオンはノートPCを買うにあたり、折角だったらTポイントが貯まるところがいいなと思って行ってみたんだけど、思ったより品揃えが少なそうだったから、購入まではしなかった。

そろそろ本格的に読了済みの本を処分していかないと部屋に収まらんぞ、と思い、夜は8冊ほどの本を抱えて近所のブックオフに行ったのだけど、そこももちろんスーパーセール中だったので、安くなっていた歌集を3冊買ってしまい、結局そんなに本が減った感じはない。

1月4日

何か映画でも見ようかなーと思って外に出たけど、あんまり眠いので何もせずに撤収。家で溜まっている群像感想ツイートを進めたり、録画していた『いちげき』を観たりした。『いちげき』は原作ものでありながら、異なる立場を行き来しながらもがく青年たちの物語、というのがとてもクドカン作品っぽいモチーフ。

夜は談志百席のCDの取り込み作業の時間を使ってスペース。近況や最近読んで面白かった本の話など。スペース中に話した本2冊を西田さんが買っていた。西田さんは今年に入って僕が勧めた本をすでに3冊買っている。すごい。

1月5日

通勤中に鬼平を読む。同心・木村忠吾を尾行する塩井戸の捨八。どうやら忠吾を盗人・さむらい松五郎と人違いしているらしい。捨八は松五郎に盗んだ金を横取りされた恨みを持っていたが、実はこの横取り事件というのは手下による狂言で……という話。さむらい松五郎と忠吾が瓜二つというエピソードはついこの前やったばかりだが、これを一度きりの使い捨てにせず再利用し続きの物語を仕立ててちゃんと面白いのはさすがの手腕。捨八と裏切っている手下たちの思惑の行き違いがユーモラスでもあり、どこで忠吾と対面するかのサスペンスな展開作り、松五郎ご本人登場のオチも面白い。

今日から仕事始め。結構忙しくバタバタと対応してたら一日終わる。中途入社が今年から3人入ったので、その人たちの案件も今後増えてくるとなると、以前よりも仕事が忙しくなりそう。

夜は談志百席取り込みスペースの延長戦。前日で近況は喋ってしまったのでダラダラやっていたが、途中から西田さんとヒグマさんがやってきて、そこからはかなり盛り上がって楽しかった。ヒグマさんと西田さんが高校の先輩後輩なので、常日頃西田さんに対してうっすら思っていることをヒグマさんに聞いたり、過去の僕のnoteでの企画などを振り返ったりしながら、よく笑った。気づいたら4時間半経っていて深夜。

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