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12月9日〜15日 第6巻 『盗賊人相書』

12月9日

短歌をちょっと整理。とりあえず歌集ZINEに掲載する短歌を42首まで確定させる。まだ道のりは長い。

仕事帰りに家電量販店に寄ってウォークマンを買う。長らくMP3プレーヤー代わりに使っていたICレコーダーが壊れ、スマホで音楽聞くと電池が心配だし…ということで新調。もう今はウォークマンの中にAndroidが入っていて、自分で持っている音源以外に、サブスクアプリも使えるということでテンションが上がり、Spotifyでがしがしと音楽・ポッドキャストをダウンロードしていく。これから音楽の趣味が開拓されるかもしれん。

12月10日

全然知らなかったんだけど、先月に柳家紫文先生が亡くなっていたらしい。大学時代に寄席でよく見ていた三味線漫談家で、すらっとした立ち姿、いい声で、鬼平犯科帳をパロディにしたダジャレネタをやっていた。あやのさんからの布教を受ける前まで、僕にとっての「鬼平」と言ったら、紫文先生の得意ネタ「鬼平半可通」だったのだ。結構ショックでしょんぼりした気持ちで仕事をする。

柿内さんの『会社員の哲学』を読み終える。退勤後の時間こそが本当の人生だ、というのは、僕もそう思っていて、なるべく仕事は時間内でこなして、退勤後をいかにごきげんに過ごすか、ということを重視している。仕事の時間以外は仕事のことを考えたくない。

夜にあやのさんがアドベントカレンダーを開封するTwitterスペースをやっていた。今日買ったばかりなのに、クリスマスまでの分を全て開封した上、もうひとつ買ってあるアドベントカレンダーにおいては6日分までしか開けていないと話していた。コラボで呼ばれたので、「アドベントカレンダーを日付通りに開けないことに対して異常に怒っている人」というキャラ設定で参加して、あやのさんとめちゃめちゃ口論をしている感じで戯れる。あやのさんの誕生日である12月28日にもうひとつアドベントカレンダーを買ってあることが判明したので、「クリスマスまで開けないことが決定しているじゃん!」と更にギアが入り、自分でも「今日の俺、調子いいな~」と思うくらいキレキレでくだらないことを延々と言いまくっていた。久々に脳みそがフル回転したので、倒れ込むように眠る。ばたんきゅー。

12月11日

昨日、深夜にべらべら喋ったので二度寝などして昼ごろまでまともに起き上がれず。

とりあえず今日は本屋巡りしよう、と決めて、荻窪のTitle、吉祥寺の防破堤、百年というここ最近のお決まりの回遊ルート。Titleでは先日の文フリで買いそびれたH.A.Bの『よくわかる出版流通の実務』と、スズキナオさんの新刊を買った。

渋谷へ移動。先月面白かったので、今月も渋谷らくご「おしゃべり緑太の会」へ。今回は営業先で急に余興をすることになった顛末を話す長いマクラ(フリートークとしての完成度がすごい!)から、サクッと「星野屋」。この会は楽しいから都合合えばできるだけ来るようにしたいな。

12月12日

今日も今日とて「眠いな~」という気分からなかなか離脱できず、テレビをぼーっと見てたらもう昼半ば。一日家にいてもいいかなと思ったけど、早稲田松竹の二本立てが気になってたので夜の回から行く。

今回は「海辺で起こる狂気的スリラー」という組み合わせで『オールド』と『ライトハウス』。
『オールド』は「そこだけ時間の流れが早い場所に閉じ込められる」というワンアイデアで、イヤな展開をきっちりと畳みかけてくる最悪さ(褒めている)が、シャマランの映画を見ているな~という感じ。だんだんと老いていく登場人物たちの身体と、徐々に暗くなっていく浜辺の不気味さ、なかなか落ち着かせてくれないカメラワークも相まって、あんまり観たことない質感があるし、メインである夫婦の切なく悲しい終わり方への絶望もすごい。あと、フォントがどんどん「成長」していくタイトルクレジットも良かった。
『ライトハウス』は『ウィッチ』での印象からもっと精神的にキツい展開になっていくのかと思っていたが、まぁ登場人物は狂気に落ちていくものの、その狂気さがかなり度を越しているのもあって、観ているこっちは割と冷静だった。ウィレム・デフォーが呪いの言葉を吐く場面は顔が怖すぎてちょっともう面白い域だった。

12月13日

ポイエティークRADIOのゾンビ雑談第4回が公開される。喋っていたときは、自分があんまりまとまんないまま話しているな~感が強かったのでどうかな、と思っていたけど、割と聴きづらさとかはなかったので安心。

会社の朝礼で、売上が回復してきたから下半期の賞与はしっかり出ますよ、という話があり嬉しい。決算賞与も出るらしい。助かる。

夜は『ある用務員』を観て、後に『ベイビーわるきゅーれ』に連なる女子高生コンビや、前野朋哉などのキャラの立たせ方がナイス。阪元監督の作品は、激しいアクション・殺伐としたバイオレンスと共に、絶妙にノリが軽い雑談の可笑しさがシニカルさや怖さにも通じている部分があるなぁとも改めて思う。大きい予算の作品が観たい。

録画してたthe Wを観る。ドアの強度検査という設定の渋さと見せ方が素晴らしい天才ピアニストの1本目と、オダウエダの「蟹のストーカー」が好きだった。蟹の身がぶりんぶりんするところでゲラゲラ笑う。

12月14日

ここ最近は低調気味。なんか左ひじ痛いな〜と思って見てみたら、なんかすごい擦りむいてた。いつの間に……。

録画してた『阿佐ヶ谷姉妹ののほほん暮らし』の最新話。原作を読んでいたので中華屋さんのエピソードは知っていたものの、宇崎竜童の好演もあってぼろぼろ泣いてしまう。このドラマ、阿佐ヶ谷姉妹役の2人の再現度が前に出がちだけど、宇崎竜童といい研ナオコといい脇を固めるキャストもすごく良いのよね。

スズキナオ『遅く起きた日曜日にいつもの自分じゃないほうを選ぶ』を読了。今回も楽しい。僕の出身が神戸なので、関西エリアの地名も馴染み深く、地元の風景を思い出しながら読んだ。どうにも僕は外での食事をほぼチェーンで済ませてしまうようなたちで、著者のようにいろんなお店にふらっと立ち寄るのは、できれば楽しいだろうなぁと思いつつもなかなかできてない。いまの町に住んでもう6年以上になるはずなのに、馴染みのお店とかも全然なかったりする。もうちょっと来年は今の町や周辺エリアに行きつけのような場所を増やそうかな。

12月15日

寒いし調子悪い。仕事もちょっと面倒なものが来たので低調ぎみ。

帰りに久々にサイゼリヤへ行って、ほうれん草のグラタンと、Twitterで見て気になってた牛すね肉のシチューを食べながら本を読み進める。今日買った中井治郎『日本のふしぎな夫婦同姓』。

家に帰ってから鬼平も読む。『盗賊人相書』はタイトル通り、盗人の人相書制作を依頼された絵師が、実は盗賊の昔の仲間だった、という話。たまたま知り合った人物が賊の関係者という世間の狭さはもう鬼平ワールドとしておなじみな感じなんだけど、まさか昔の仲間・熊治郎の似顔絵とは知らず、目撃者の証言通りに描き上げてしまった絵師・竹仙は、罪悪感から熊治郎にわざわざ逃げるよう忠告しに行くのだからなんともお人好しだ。平蔵の思惑も事件の経緯も知らず早合点してる忠吾の間抜けさも相まって、話としてはライトなトーン。久々に密偵・五郎蔵が登場したのも嬉しい。五郎蔵って結構体が大きい設定なんだな。

眠すぎてダメだ……となったので早めに寝る。

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