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132.日記(7月28日〜7月30日)

7月28日

昼頃までウダウダ過ごして、昼から思い立って乃木坂の国立新美術館へ。『クリスチャン・ボルタンスキー Lifetime』展に行く。ボルタンスキーは大学のゼミ合宿で観ていたり、庭園美術館の展示も観ていたんだけど、作品をこれだけの規模でまとめて観るのは初めて。やはりモニュメント系の作品は観ていてなんだかざわざわするな。作品のものとしての強さに圧倒されてしまう一方で、例えば「スイス人には戦争などの死をもたらし得る惨事が無かったから、歴史に回収されない固有の死として考えさせられる」みたいな手つきは倫理的にどうなのかなーとモヤモヤする部分もある。

そこから六本木に移動して、森美術館に行こうと思ったけど、50分待ちとのことだったので断念。渋谷のヒカリエにできたCINRAの店舗などをちょっと覗いてから帰宅。

あかりさんからオススメしてもらった『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』を観る。ガンダムシリーズはほとんど観たことなかったんだけど、この作品は見応えがあった。一方はモビルスーツに乗せるためにパイロットの健常な腕を切り落とし、一方は戦場に駒のごとく少年兵を投下するという、どちらの軍も倫理的にアウトな振る舞いなのが、しっかり戦争映画しているなぁという感じ。冒頭、兵隊たちが喫煙所にたむろしていたり、男女の兵士がキスしあっているというさりげない描写が、あとの戦闘の悲惨さを際立たせるなど、細やかなところまで心憎い気配りもあり。最後には菊地成孔のエレクトリックジャズが凄まじく鳴り響くのも個人的には得点が高い。続編も観よう。

7月29日

結構出勤ギリギリまでだらけてしまう。
外はもうすっかり夏で、出勤だけでもうっすら汗をかく。仕事は細々と忙しくてちょっと大変だった。原稿修正を雑に頼まれるのは困るなぁ。

会社帰りにiPad用のキーボードを購入。キーの配置が普段使っているものと違うのでちょっと慣れるのに時間がかかりそうだ。特に長音符の位置に違和感がある。
とはいえ、iPodで直接入力するよりはやっぱり使い勝手がいい。クーチェキの編集作業とか、noteの更新の作業効率は上がると嬉しいな。
途中まで読んでいて止まっていた若林恵『さよなら未来』を少し読み進めて、就寝。

7月30日

目覚めて「うわっ! 寝過ごしたか!?」と思ったら全然早起きだった。相変わらずアラームより先に目が覚めてしまう。

仕事。同僚のライターさんが思っていたより仕事が雑だったことが判明して愕然とする。うーん、これはまいったな。結構げんなり。

仕事終わりで早稲田松竹へ。ラスト回たけど意外と人が入っている。
イ・チャンドン監督『バーニング 劇場版』を観る。絵面はかなり地味なのに、じわっと虚実が揺らぐストーリーテリングと、少しずつ居場所を無くしていくかのような主人公の佇まいに惹き付けられてじっくり見入った(『ベテラン』の悪徳御曹司と同じキャストと思えないくらいのユ・アインの良さ)。しかしこれって、実は最近あった事件ともちょっと共振するような感じが……と少しざわつきもする。


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