8月8日〜15日 第4巻 『敵』
8月8日
昨日は夜更かししてしまって、たまたまテレビをつけたらやっていた『ヨーロッパ企画の暗い旅』が楽しかった。映画『サマータイムマシン・ブルース』で使ったタイムマシン装置を修理する回。美術や小道具が置かれた倉庫の奥の方に眠っていたタイムマシンを引っ張り出すと、かなりボロボロ。映画を見直してみると、今は無いパーツがたくさんあって笑ってしまう。そこからタイムマシン修理をするはずが、なぜか網戸修理が始まってしまって、とてもよかった。
起きたら、眠くて、これは今日は使い物にならない日だな、という判断がすぐ成された。一応本は数十ページ読んだし、ラジオ英会話もやったので、とりあえず偉いということにする。
たまたまテレビを付けたら『ジャンクSPORTS』をやってて、相撲取りがコストコで爆買いする絵面を見ながら「うろん紀行だ……」と思った。
8月9日
午前中は「ハライチのYAMi」を見ながらゴロゴロしていた。ギャルと漫才する回と、架空のアニメ予告編大喜利が楽しい。
午後からは外に出て、新宿の珈琲西武でジョージ・ソンダース『短くて恐ろしいフィルの時代』を読む。動植物と機械が入り混じった異形たちの国を舞台にした、差別・搾取・圧政・虐殺の寓話。訳者のあとがきにある通り、全然「今現在」の戯画化としても通じてしまうのが恐ろしい。それでいて、会話はナンセンスでボケまくり、楽しくするする読めてしまうのだった。
新宿武蔵野館で『サマーフィルムにのって』を観た。青春・恋愛・SF・時代劇と、ジャンルてんこ盛り。ボーイミーツガールかつカルチャー賛歌、「好き」という気持ちの炸裂が図らずも遠い誰かに届くその瞬間のワンダー、というロロ・三浦直之の作家性を全面に押し出していて、僕はロロの演劇自体は観たこと無いんだけど、同じく三浦脚本の短編『ダンスナンバー時をかける少女』などは好きだったし、どうにも僕の感動しやすいツボにマッチする作家らしくて、今回も終盤は特に有無を言わさずエモーショナルな気持ちになった。雑だな~と思う箇所とかちらほらあるんだけど、それでも作品のチャーミングさが勝つ。伊藤万理華は本当にナイスキャスト。自転車のライトを照明代わりにすることで、自転車を回転&光の投射=映写機ライクなものとして描いているのとか、すごく好きなディテールだった。
8月10日
今日・明日と働くと4連休。お盆で動いていないところもあるだろうから、暇かなと思ったら、割と作業が多くて、こなしているうちに終業時間だった。
真山さんのスペースを聴きながら、英単語帳の単語をチェック。とりあえず、単語を見て意味がパッと出ないものにチェックを入れていく。大学時代に使っていた単語帳だが、久しく目を通してなかったので、ほとんど忘れてしまっている。とりあえずこれを繰り返し覚えるところから勉強をやり直したい。
8月11日
今日は健康診断。うちの会社が毎回健康診断で使っている病院は、ラブホ街のど真ん中にある。夏の日差しを浴びながら朝イチでラブホ街の細い道へ入っていくのが、毎年の恒例となってきている。体重が結構減っていて看護師さんにかなり褒めてもらえたのが嬉しい。
その後会社に行って、ぬるーっとお仕事したらもう退勤の時間だった。
JCOMオンデマンドで『セーラーゾンビ』の配信が始まっていて、久々に見る。放送当時、このドラマの感想ツイートをしていたことでハラケーくんからinvertの座談企画に呼ばれて、そこで神山くんと知り合い、安田短歌へ繋がっていくので、そういうわけでも思い入れのある作品であった。もはやめちゃくちゃ懐かしい感じではある。
8月12日
新宿紀伊国屋書店でわかしょ文庫さんの選書リストを入手。結構しっかりとコーナー展開されていて、その後ポイエティークRADIOも聴いたので、友田さんの営業力すごいなと思う。
昼は焼肉食べて、東京七輪閉会式とする。渋谷の焼肉ライク。焼肉はいつ食べても美味い。
夜はあやのさんと神無さんの飲み会スペースを聞いていた。神無さんのフォロワーも数人合流していて、初対面の人たちがその場で少しずつ打ち解けていく感じを聴きながら、無限キャベツをもりもり食べた。アルコールは飲まずに、オールフリーで済ます。
8月13日
U-NEXTで『浜の朝日の嘘つきどもと』のテレビドラマ版を観る。柳家喬太郎師匠が二番手なのすごいなと思っていたが、高畑充希とナイスなコンビっぷり。台詞回しの端々に喬太郎師匠の新作のフィーリングもあり、一方で古典落語っぽい語りを活かした場面もあって、これは喬太郎師匠当て書きのキャラクターなのかな、とちょっと思う。映画版も観に行きたい。
他は基本的に低気圧でメタメタに弱っていた。
8月14日
深夜に目が覚める。水の音がして、もしやと思ったらやはり、外の激しい雨で雨漏りが再発していて、急いで新聞紙を買いに行って補強し直した。バタバタとやり終えて、そのうちに雨漏りの勢いも収まってきたので寝てしまう。
翌朝、管理会社に電話して再度来てもらう。すでに2回工事をやっていて効き目なし、という状態なので、管理会社の人も大量の吸水シートを持ってきてくれて、申し訳ない、という感じだった。リフォーム部門がお盆休みなので、修理の相談は休み明け以降になりそう。今週は当分雨の予報なので、雨脚弱めになることを祈るばかり。今回の修理でも効き目なかったら、引っ越しも考えなければいけないかもしれないが、他の部分は気に入っている家だし、余計な出費や手間は本当につらいので、なんとかしてほしい。
久々に頼まれ仕事で、ちょっとした校閲作業をやる。と言っても、公式サイトの情報と照らし合わせて間違い無いかチェックするくらいの簡単なものだが。こういうデータとの突き合わせや誤字チェック作業は結構好きなんだよな。
明日のアー『一つきりの夜に』を配信で観た。変態たちがそれぞれの人生を子供たちに語るという変な話で、いまいち乗れない塩梅もあったが、自分のご主人様的なサディストがお婆ちゃんを背負って横断歩道を歩いていたり、愛するうなぎの見分けがつかなくなったり、愛した相手の衣服を原料にヨーグルトを作ったら愛する相手の残像が乳酸菌に負けてしまったり、そういう相手の変容や消失によるうっすらとした虚しさは、ちょっと心に引っかかる余韻となった。
8月15日
今日は気圧による眠さもあり、ほとんどぼんやりして過ごしたら終わってしまった。
TVerで観た『バナナマンの早起きせっかくグルメ‼︎』が、夏ソングを聴きながらそうめんを食べるといいよね、というただそれだけの平和な企画でとても好きだった。
鬼平は『敵』。かつての盗賊仲間の息子から「父殺しの仇」として命を狙われた五郎蔵。やむを得ず仲間の息子を返り討ちにしてしまった五郎蔵は、自分の身の潔白を晴らし、また仲間(と息子)の仇を討つべく、盗みの計画もそっちのけで江戸の町を彷徨う。疑惑を抱えながら仇を捜すうち、どんどんやつれていく五郎蔵。このあたりはちょっと心理サスペンスっぽい雰囲気がある。
実は盗人側の計画や目論みが、平蔵側にすでに知られている、というのは鬼平シリーズ特有の作り。大体最後に平蔵たちが現れることで、間一髪で危機を逃れたり、計画が頓挫してしまったり、というパターンが多いが、今回は平蔵が五郎蔵の仇討ちを黙認する、という展開なのがちょっと面白い。最後には五郎蔵も密偵となって、程よく清々しい着地。
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