4月28日～5月3日　第19巻　『引き込み女』

4月28日

前日の夜更かしで寝不足かつ作業が結構立て込んできたのでへとへとな一日。何とかしのいだ。帰ってすぐ就寝。

4月29日

朝のうちに溜まっていた日記を書いて、武塙さんの『酒場の君』を読了。昼から家を出る。電車の中では上坂あゆ美・岡本真帆『歌集副読本 『老人ホームで死ぬほどモテたい』と『水上バス浅草行き』を読む』を読み切った。歌集の楽しみ方のヒントになるような一冊でなかなかこれまでにない案配の本。今の短歌ブームの中で、歌集をどう読むかというところがちょい置き去り気味だったので、このライトな読み口なのはいいなと思う。

今日はもりたの家でたこ焼きパーティーだったのだが、もりたは前日オール飲みして昼も寝ているらしく、LINEがなかなか帰ってこなくて、結局夫さんが一人で車で迎えに来てくれる。もりたが起きてくるの待ちつつ、もりた家のディズニーチャンネルで『私ときどきレッサーパンダ』を観た。思春期の心身の変化や親への反抗心というテーマを、コミカルな描写の中に落とし込みつつ、湧き上がる感情に打ち勝つのではなく受け入れながら折り合いをつけていく着地へ運んでいくのがさすがピクサーの手腕。で、途中でもりたが起きてきて、映画も終わったところであやの夫妻が到着した連絡がきたので車で迎えに行く。帰りにたこ焼きの具材の買い出しなどを済ませて、たこ焼き。途中からはウインナーも食べる。たこ焼きをつつきながら、あやの夫妻はもりたがハマっているDremer ZやD.LEAGUEの布教を受けていた。21時ごろに解散。久々にみんなでダラダラ飲みながら話したのは楽しかったな。

4月30日

霜降り明星のオールナイトニッポンのポッドキャストを聴いていたら粗品がお休みの回で、せいやが即興で「時そば」やっていたのが面白かった。前半が時うどん型・後半が時そば型。そば屋が反社みたいで物騒、というボケは割と最近の時そばならあり得るラインのアプローチだったな。

夕方から上野広小路亭で立川流マゴデシ寄席。寸志さんの「短命」がめちゃくちゃ達者ですごかった。立て板に水でベラベラおしゃべりな主人公がいい。初めて観たらく人さんは妙な上品さをまとっていて、志らく一門ぽく無くて面白かった。志ら乃師匠は以前の独演会でも観た「松竹梅」、こしら師匠の「長屋の花見」は大家の独裁と同調圧力によってうっすらホラーテイストに。こはるさんは真打昇進前の最後のマゴデシ寄席で、たっぷり楽しい「宿屋の仇討」。

帰りにルート９の「ChatGPTを使って落語を作ろう」の動画を観た。最初の大まかな筋をAIに作ってもらって、そこに落語家が肉付けしてネタに仕上げていく。ちゃんと高座で使えそうなネタになっていたのは演者の力量もあるだろうけど、この方法ならとりあえず新作をある程度のペースで作るのはできそう。ただ、新作を作る人って自らの着眼点から出発して作る人が多いと思うので、新作派の人は（少なくともこのフローでは）あんまり使わないのでは、とも思う。

5月1日

もう一人のライターさんがやはり体調が良くなく、物量が多い中で自分ひとり体制で作業。案件がたくさんあったのでさばいていたらあっという間に夜。映画の日だけど映画を観る気力もなく、その上、仮に傘もないのに雨が降ってきちゃってしょんぼりして帰宅。家でちょっと映画を観たけど、途中までで眠くなっちゃったので中断。

5月2日

今日もライターひとり体制。とりあえず今日中のタスクは全部やり終えて、なんとか無事に連休に滑り込んだ。ぐったりして就寝。

5月3日

疲れてたからか昼前ぐらいまではだらだら。

今年は少なくとも2回結婚式に出席するので、スーツを買いに洋服の青山。ちゃんとしたフォーマルスーツを買うのは初めてかも。

帰宅後、鬼平を読む。おまさは昔の盗人仲間であるお元を見かけた。お元はどうやら賊の引き込み役となり、袋物問屋・菱屋に女中として潜入しているらしい。橋の上から川面を眺めしばし放心している様子のお元を見て、おまさは何か様子がおかしいと気付く。実は女中として働く中で菱屋の旦那・彦兵衛と恋仲になってしまったお元。菱屋に養子として入った彦兵衛は家の中でも店の中でも立場が弱く、お元と一緒に駆け落ちまで考えているらしい。駆け落ちすれば賊を裏切ることになり、命が危ない。賊の片棒を担げば、彦兵衛に危険が及ぶ。そんな板挟みにお元は陥っていたのだった。本来、盗人に入る先の相手に情が湧く、というのは善悪のグレーゾーンを描く池波っぽい話。お元の辛さを知りつつも、密偵という立場で何も助言できないおまさが切ない。おまさもまた友情と密偵の仕事の合間で板挟みだったのだ。お元は結局、賊も彦兵衛も選ばず一人逃げる道を選ぶが、しかし彦兵衛のことが忘れられなかったらしく、盗人・磯部の万吉によって殺されてしまう。万吉は捕まっておらず、これもまたこのあとのエピソードにつながってくるのかも。第19巻はこれで読了。のこり5巻！