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326.鈴本演芸場2月9日夜席メモ

以前、友人を連れてきたとき以来の上野鈴本演芸場。今日はひとりで行った。寄席の通常興行に行くの、割と久しぶりかも。お客さんは多くも少なくもなくほどよい感じの入り方でのんびり観れた。

林家きよひこ たらちね
柳亭市童 子ほめ
ダーク広和 奇術
金原亭駒治 十時打ち
春風亭一朝 雑俳
林家楽一 紙切り
橘家文蔵 時そば
古今亭文菊 権助提灯
〜仲入り〜
笑組 漫才
柳家甚語楼 犬の目
のだゆき 音楽
春風亭百栄 マイクパフォーマンス

きよひこさん、初めて観たけど上手いなぁ。彦いち師匠の一門で新作も作ってるぽいので、そっちのネタも観てみたい。
市童さんはこの日のみの代演。恰幅よくどっしりした見た目ながら、ほどよく軽みがあっていいなぁ。押し引きが上手い感じ。
ダーク広和さん、相変わらずかわいい。「この手品が好き!」ってキャピキャピしながら、さらっとすごい奇術をやっちゃうのとか、ほんと素晴らしいよね……。
鉄道落語の駒治師匠は、人気の電車チケットを手に入れたい鉄オタとそれに応えるため命がけでみどりの窓口に座る駅員、というマニアックな話なんだけど、バツグンに面白くてウケるのがすごい。この前、落研時代の友人とも「駒治師匠はすごい。浅い出番も中トリもトリも、すべて鉄道落語で対応する上、いつも面白い」という話で盛り上がった。駒治師匠、他のネタも観たいなぁ。
一朝師匠。時間調整のためもあってか、雑俳で短めに。トントンと進めて、みどりの窓口から一気に江戸の雰囲気に引き戻すのは流石。
楽一さんの紙切り、言葉少ななんだけど切っている姿を観てるだけで不思議と間が持つんだよなぁ。個人的には「合格発表」を切り抜いたとき、掲示板の足元の影まで表現していたのがスゴすぎ……!
文蔵師匠は食事シーンのしぐさが本当に巧みで美味しそうだから、時そば観れたの嬉しい。序盤は静かめのトーンでしっかり江戸の夜、寒い中で蕎麦を食べる風情も醸しつつ、後半から一気に爆笑展開。後半しくじるやつが可愛く見えるのもいいし、ほどよく古典のお決まりのくすぐりをずらしていくのも可笑しい。
文菊師匠。独特な艶っぽい語り口なのでおかみさんやお妾さんももちろん色っぽいんだけど、そのギャップで権助に切り替わるときの楽しさがいいなぁ。やっぱりあの語り口自体演出なのかしら。おかみさんが途中で真顔になるのめちゃくちゃウケてたし、結構引き出し多い人なのかも。もうちょっと他のネタも観たいね。
笑組の漫才はお世話になった師匠の話と、漫才出番の遅刻の話。そうかー、先代志ん五師匠の下に入ってた時とかもあったのねぇ〜。
甚語楼師匠、犬の目って妙なデフォルメされたキャラクター入ってる型とかあって「もっとあっさりした演出ないものかなー」と思ってたので、甚語楼師匠のテンポのいい見せ方は我が意を得たり〜!とテンション上がった。
のだゆきさんは、生で見るのは初めて。音楽パフォーマンス漫談で、ピアニカ弾いたりリコーダー吹いたり。ほんわかしてると思ったら鋭い一言が入ったりと、コメントの緩急もあっていい感じ。こういうパフォーマンス系の色物さんって、語りの部分どういう風に考えてるのかなぁと思ったり。
百栄師匠は女子アナにインタビューされる落語家というシチュエーションネタ&落語家がマイクパフォーマンスでののしりあう二本立て。結構がっつり実在の師匠いじりにプロレスパロディも入っていて、いい意味でふざけ倒しのネタ。ゲラゲラ笑った。


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