12月12日〜17日 第14巻 『殿さま栄五郎』
12月12日
通勤用のリュックサックに「群像」を入れて出勤。これからしばらくは通勤電車や昼休憩で短めの作品を読み、ボリューム多めの作品は週末の時間で読むスタイルで進んでいこうかなと思う。
先週からの大量案件の終わりが見えてきたと思ったら、新たな大量案件が発生していてまずい。大量案件なのに、営業の発注はざっくり。大変なことになってきた。
帰宅後、バタバタと未来の月詠の発送準備をして、溜まっている鬼平日記を書いたら時間があっという間に過ぎてしまう。これに「群像一年分の一年」が加わると、日々のタスクがめっちゃパンパンだな……。
12月13日
大量案件×雑発注について部署内で「ヤバいぞ」という形で話し合いが行なわれる。年の瀬も近いというのに……。
あまりに急なストレスフルなので帰りに回転寿司をもりもり食べる。このままだと全然痩せれない。マズい。
12月14日
最近、主に仕事がストレスフルで、ストレス解消が暴食とカラオケくらいしかないのを懸念している。もう少し体を動かすストレス発散したいから、仕事帰りに行けるジムとかないかな、という話をしていたら、もりたから会社から歩いて行ける距離に安く使えるスポーツ施設があることを教えてもらった。明日行ってみよう。
夜は見そびれていた「THE W」とりあえずネタ部分だけ観てた。天才ピアニストの「近い便やね」という軽いツッコミが妙に面白かった。
12月15日
youtubeで伯山ティービィーを流し見してたら、松鯉先生が花金さんに故・金遊師匠の思い出話をする、とってもいいシーンがあってグッとくる。伯山主任興行の密着は、寄席での日々の営みがじっくり記録されているドキュメンタリーとして、色々と見るところが多いシリーズ。
仕事帰りに、昨日もりたに教えてもらったスポーツ施設へ。会社を出て十分ちょいの場所。初めて行ったので、スタッフさんに利用方法を教えてもらいつつ、多少まごつきながら水泳着に着替える。更衣室からプールへはエレベーター移動なのだけど、ほぼ海パンだけの半裸に近い状態でエレベーターに乗るのはなんだか不思議な気分。プールは建物の11階にあって、窓からは町を見下ろせる。25mが4レーンで手狭ではあるけど、利用料が400円と安いのでまぁまぁ妥当かな。久々なので、水中ウォーキングでぐるぐる歩いて、途中でちょっと平泳ぎを挟む、というペースで一時間弱過ごす。体が程よく疲れて内側があたたかい。トレーニング室も同じ料金で使えるみたいだから今度行きたいな。
12月16日
前日プールに行った余韻でうっすらダルい。とりあえず立て込んでた仕事の案件がおおよそ片付く目処が立ったのでひと安心。
Twitterからスペース機能が急に消えてしまって、「あー、結構このみんなで不意に喋れる空間がいきなりなくなると途端に落ち着かなくなるなぁ」となった。だらだら喋れる場、の重要性。失われた”
雑談”……。
12月17日
前のエピソードで登場した長右衛門のもとへ、半太郎を紹介したのは、口入屋(盗人斡旋業者)の平十だった。急ぎ働きの盗賊・虎次郎一味に人手を紹介するよう言われて困り果てた平十は、久々に再開した利平治を頼る。ところが利平治は今や平蔵の密偵。事情を聞いた平蔵は自ら、消息不明の盗賊・殿さま栄五郎と名を偽って、賊に潜入する作戦に出るが……。たまにある、平蔵が別人を名乗るパターンの回。平蔵にとって、こういった潜入捜査は、普段の火盗改長官の職から少し離れて別人になったように振る舞える気晴らしなんだな、とよくわかる。しかし、今回は嘘を見破られたり、命は助けてやろうと思っていた人物を死なせてしまったりと、平蔵の悪い癖が少し裏目に出た印象。
Twitterで見かけた遠藤薫『銀座』が気になって、森岡書店へ。書店の名を冠しつつ、こじんまりとしたギャラリーっぽい空間。各地の「銀座」と名のつく土地で収集された物たちが展示されていて、様々な時間の痕跡がガサッと集められたようだな、と思う。
三越前の方にテクテク歩いて移動し、ベローチェでしばらく休憩。群像を読み進める。
夕方から「流行恋逢都絵"噺"」を観る。歌川国芳の「流行逢都絵希代稀物」をメインモチーフにした新作落語・常磐津の会だ。今回の常磐津は全体的に滑稽みがあってキャッチー。会場配布のパンフレットに載ってる国芳の絵に絡めた演目になっているので、常磐津を聴き慣れてない僕のような人でも、大体こういうこと言ってるのね、とよくわかる。聴いているうちに、絵が生き生きと動き出すイメージが脳内に広がってくる。高畑勲監督のアニメーションのような感じ。
「絵が抜け出して動き出す」というのは、国芳の「流行逢都絵~」で描かれていて(絵師の描いたものが次々飛び出てくる、という絵)、この会の落語にも響いている。前半で鯉丸さんが演じた落語はまさに絵に描いた動物が飛び出してくる噺。そして後半、ナツノカモさんと花金さんの落語はなんと、とある構成・演出によって「落語の登場人物が、落語を飛び出して高座に上がってくる」見せ方になっていて、これにはすごく驚いた。
前回同じメンバーでの公演のときに、落語と常磐津の入れ替わりが上手くいってない印象で、それが惜しいな〜と思っていたけど、今回は高座のセッティングから変えてきていて、落語と常磐津を繋ぐ演出面が段違いにブラッシュアップされていた。
作中、結構ストレートに落語家へのリスペクトが語られたり、お客さんの要望に応えつつ自分のクリエイティビティを発揮して作品を生み出す絵師の姿がカモさんのブートレッグ企画をどこか彷彿とさせたりと、作品全体になんとなくカモさん自身の姿が、うっすらと見える。絵が飛び出してくるというのも、カモさんが以前やっていた立体モノガタリっぽいし。ある意味、現時点でのカモさんの集大成的な作品になったのではなかろうか。
公演が想像以上によかったので、色々考えながら有楽町まで歩いて、電車に乗って帰路に着く。
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