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7月16日~23日 第22巻 『特別長篇 迷路』

7月16日

午前中に歯医者。家から近くて、待たされることもなく、処置が早くて対応が丁寧なので助かる。いい歯科医を見つけたな。今回は左下で過去に詰めた部分が変色していたのをキレイにしてもらう。あとは右側の上下にそれぞれ軽い虫歯になってる箇所があるので、そこを治療してもらう予定。

いったん帰宅して、クーラーの効いた部屋で昼寝。部屋は肌寒いくらいの室温にしてあるが、窓から差し込む日差しののところだけぬくくて、太陽のエネルギーのすごさを感じる。

夜は、少し前に手伝った山本さんのお仕事の打ち上げ的な集まりでネパール料理屋へ。お店は僕の最寄り駅から電車に乗って数駅だったので、すぐ着いた。数人来れなくなってしまい、残ったのが何かと山本さん企画の飲み会などで顔を合わせるメンバーだったので、会うなりお互いに「いつメンだね」「いつメンですね」と言い合う。カレーやらパクチー風味の効いた料理やらを食べつつ、仕事の話やら何やら雑談。解散して、電車に乗って十分ちょいで帰宅。飲み会から帰ってきてまだまだ余力があるのはいいな。日記を更新してから寝る。

7月17日

午前中に録画していた「VIVANT」の一話を観た。「せっかくの海外ロケだし、荒野でパトカーが横並びする映像撮ろうぜ!」みたいな、日本のドラマ撮影ではできないものを嬉々としてやっている感じは楽しい。話は色んな要素が詰め込まれ過ぎで、まだ面白いのかどうかよくわかんない。

昼から汗だくで渋谷に行き、渋谷らくごの昼の回。シブラク通常回には初登場の花金さんは、エピソードトーク系のまくらから、得意ネタの寄合酒。続けて小里ん師匠は酒飲み枕からの一人酒盛と前半は古典の酒ネタ。寄合酒は飲まずに終わるけど。後半の和泉師匠は子どもが主人公の噺と、保母さんが主人公の噺の二本立て。トリの吉笑さんは、談笑師匠スタイルの「片棒・改」。くすぐりを令和バージョンにも変えてある。面白いけど、トリが吉笑さんの回で、この談笑テイストのネタっていうのはちょっと期待したラインと違ったかなぁ。談笑師匠の美点は「余裕のある語り口」だな、と思う。

夜は『甲州街道から愛を込めて』をぼんやり観る。主演の一人に見覚えがあって、明日のアーの悪役研究発表に出ていた人だ。

7月18日

クーラーの効いた部屋で寝たからか頭が痛いまま一日仕事をする。夕方以降は少しマシになったが、ほとんど一日しんどいまま作業をした。

今回の鬼平は一巻丸ごとの長篇なので少しずつ読み始める。どうやら池波のお気に入りキャラらしい細川が序盤のメインで、博打にハマった上、女へのだらしなさも再発していてどうしようもなさが増している。

7月19日

仕事をしつつもちょっと暇め。帰りに焼鳥を食べてレモンサワーを飲んだら、ジョッキ一杯分でめちゃくちゃ酔っぱらってしまう。血液がぎゅんぎゅん体を巡っていて、ヘロヘロの状態のまま寝てしまう。

7月20日

昨日酔っ払って寝ちゃったので、なんだか調子悪いまま一日仕事。バタバタと対応して一日が終わる。
帰宅後は鬼平を90ページくらい読み進めた。平蔵が襲撃にあったり、火盗改の周辺人物が殺されたりして、今回はスリラー度合いが高い。

ここ最近、睡眠のリズムがぐずぐずだなと思ったので、話題になっているポケモンスリープをやってみることにした。カビゴンとピカチュウと共に寝る。

7月21日

ポケモンスリープによって、全然眠り足りないことが数値化された。

五街道雲助師匠が、人間国宝に認定されたというニュース。落語家としては歴史上4人目だ。僕含め落語ファンに愛されているし、現代の名人の一人だとは思うけど、こういうところに名前が上がるタイプの派手さはない方なので、あまりに意外で驚きが大きく、その分、嬉しい。

仕事帰りに移動して、北千住の編境へ。柿内さんが店番しているというので、途中コンビニで差し入れ用のスミノフを買って遊びに行く。編境は棚貸し形式の書店で、安値の古本もあれば展示のみの非売品もある。柿内さんの棚は真ん中の棚の、屈まないと見えない死角のようなところにあって、『傑作』がそこに平積みされていた。残り5、6冊くらい。全然売れていないのかと思いきや、じわじわと冊数は減っている様子。途中で南森町さんもやってきた。明日、三軒茶屋で会う予定なのに、今日北千住で会っているのは変な感じ。本を2冊買う。店番しながらの読書は結構捗るらしく、柿内さんはレジで『我が友、スミス』を読んでいた。

家に帰るともう日付が変わりかけていて、スマホの中でピカチュウたちが眠そうにしている。

7月22日

今日は昼から三軒茶屋へ。めちゃくちゃ暑い。同じくらいのタイミングで着いていた南森町さんと共にレンタルスペースに入る。途中で、柿内さんの奥さんも合流。今日は南森町さん企画の演劇の映像を観る企画で、いつもはdiscordによる遠隔開催なのだけど、南森町さんが東京に来ているタイミングに合わせてリアル開催することになった。とはいえ、ゆーびっく君だけリモートで参加。ちょっとこちらとタイミングのずれがあるので若干苦戦しつつ、今日観るのは奥さん提案のイッセー尾形と、僕提案の神田伯山。イッセー尾形は、家族旅行にきた男が、自らに根付いている庶民感覚からなかなか純粋に豪勢な食事を楽しめず、品数の多さを処理しきれず、途中で会社からかかってきた電話に心かき乱され……と様々な要因から徐々にバグっていく様をたった一人で演じ切るスゴさに圧倒される。神田伯山は再生回数が一番多く、映像としても見応えがあるだろうと思い「中村仲蔵」を選んだ。講談をちゃんと聴くのが初めての人にもしっかり刺さっていて、「おぉ、やっぱりこれって凄いんだな!」とその威力を再確認した。

レンタルスペースを出て、少しサンマルクカフェで雑談してから解散。Twililightを覗いて、下北沢までぶらぶら歩いて、そこから電車に乗って帰宅。

7月23日

昼の歯医者まで時間があったので、鬼平を読み切ってしまう。火盗改の関係者が次々と殺される事件に翻弄される平蔵。下僕・六助が殺された際には衝撃と共に、「まさか下僕にまで手をかけないだろう」という意識の中には身分の低い者を軽んじる気持ちがあったのではと思い至り自分の未熟さを恥じ、立て続く殺しに怒りに震えまくり、全編を通してかなり感情を揺さぶられまくっている。立て続く殺人に加え、平蔵が火盗改長官を辞職すれば次の殺しが無くなるのではないかという上からの意向もあって、ものすごいプレッシャーの中、平蔵は頭を丸めた托鉢坊主に変装し、事態の収束に向けてもがく。長篇は大人数での連携プレーも繰り広げられ、特に最近密偵になったばかりの弥吉の活躍っぷりが目覚ましい。久しぶりに登場した左馬之助がそれほど活躍しなかったのは寂しいが……。ラスト、全てが収束して役宅に帰還した平蔵を、同心や密偵たちが迎えるシーンがしみじみ感動的。

昼は歯医者。ものすごく手際が良くてすぐ終了。次回、右下を治療したらこの度治療が必要な分は一旦終わり。

今日は元々、落語会に行く予定だったが出演する師匠が発熱のため中止になった。急に予定が空いたので、上野に行って鈴本演芸場の夜席を観ることにする。久々にしん平師匠を観たら漫談でなく「猫と金魚」。声量がおかしいけど落語が上手いんだよなぁ。このネタは円蔵師匠に教わったとのこと。雲助師匠が登場すると、人間国宝の認定を祝って観客が拍手喝采。「お気遣いいただきありがとうございます。今後は私が高座に上がったら、お客様は二礼二拍手でお願いします…」と日本で人間国宝しかできないジョーク。雲助師匠の「粗忽の釘」は朗らかでかわいらしく楽しい。文菊師匠は短めの「恋根問」だけど、これがとにかく面白くて大笑いしてしまう。見事な職人っぷり。トリの三三師匠の「嶋鵆沖白浪」はタイトルは知っていたけどストーリーは知らず、どうなるのか展開が読めなくてわくわく。強請にきた小悪党をやりこめてしまい、自分が世話になっている住職からは金をせしめ、さらには殺人とその隠蔽までやってのける主人公の悪役っぷり。それでいてコメディ要素もあって面白い。長い噺の抜き読みということで、この先も面白い続きがありそうなんだけど、どこかで聴いたり読めたりすることはできるのかしら。

いい感じの寄席にホクホクした気分で帰宅。


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