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159.日記(8月24日〜8月26日)

8月24日

朝から早稲田松竹で二本立て。
『女王陛下のお気に入り』。なにせアン女王を演じる、オリヴィア・コールマンがめちゃくちゃスゴイ。そりゃ映画賞総なめにするわ。病弱な上に老いもあってボロボロな身体性、17人もの子供を亡くした悲しみのデカさ(そこには国家の頂点的な地位である女王でさえも、「利用される女性」であるという悲しみもある)、幼さと不安定さと狡猾さが混ざったキャラクターを見事に体現していてすさまじい。ここ最近見た映画の中でも飛びきり記憶に残る人物になってしまった。物語もグッと来るポイント多いんだよな…。冒頭でサラが宮殿のプレゼントを断っている通り、アンを支配しているのが決して私利私欲のためではないというバランスな分、ラストの着地が切ない。結末でアビゲイルはアンの足元にひざまつき、アンはアビゲイルの頭を掴む、そのポーズってさぁ……、とか苦い気持ちになるよね……。あと、ハーリー役がニコラス・ホルトなの全然気付かなかった。
『サスペリア』。始まってすぐ「変な映画だ……」と分かるくらい変な映画。オリジナル版を観てなかったので前情報なく「これってどういう映画なんだ?」と不安がっていたら、序盤の見せ場だろう最悪なダンスシーンによって「おぉ!そういうやつね!」と一気に分かる。見せ場の部分は楽しめたけど、ちょっと長すぎるかなーという気持ちもありノリきれなかった感じ。ティルダ・スウィントンが演じるダンス講師があからさまにピナ・バウシュをモデルにしてたので笑ってしまった。

郵便局から不在票が届いていた。時間に余裕があるので、散歩がてら30分かけて郵便局へ取りに行く。あんまり行かない方面だったので、結構広い公園があることに驚く。お届け物はJ:COMの加入特典のQUOカードだった。ありがたい額面。

朝胡さんから乙女ゲームを勧められまくる。テキストを読んで進めるタイプのゲームが苦手なので、とりあえずアニメ『明治東京恋伽』を2話まで観た。明治時代にタイムスリップしたヒロインが、当時の偉人たちと恋に落ちるらしい。小泉八雲とかを恋愛対象として考えたこと無いので観ていてくらくらしてくる……。今のところは菱田春草がいいかな……。

これまでかなり会社のダメさに苦しめられてきたあやのさんが、会社を辞めることにしたとTwitterで発表したところ、フォロワーから祝福の嵐。24時間テレビのようだ。なんて心優しいタイムラインなのか。みんながちょっとずつ穏やかにより良く過ごせるようになればいいなと思う。

8月25日

新文芸坐で『E.T.』『JAWS/ジョーズ』の二本立て。E.T.はかなり前にDVDで観たっきり、ジョーズは大学の講義で断片的に観たもののまるっと観るのは初めてという状態。
ETはスクリーンで見ると光と影の演出の美しさが際立って素晴らしかった。子供目線のカメラ位置など、撮り方の工夫も素晴らしい。あれ、顔がアップになる大人はみんな、主人公やE.T.を助けてくれる人たちなんだよな……。あれは子供にとって希望だよね……。ラストの「ouch」=心の痛みの共有シーンでは涙がぽろっとこぼれてしまう。
ジョーズ、利権のための隠蔽とか、価値観の違うものたちの和解とか、そういった人間ドラマも充実しているからこそ、そうした人間性を意味なく食い破りにくる鮫が恐ろしい。素晴らしい消耗戦映画。新文芸坐の音響だと、船に鮫が体当たりする音の迫力がすごい。

ジュンク堂へ。前日もらったQUOカードを使って本を数冊購入する。本をたくさん買うとめちゃくちゃ気分が高揚してよい。

夜は初めて行くスーパー銭湯へ。結構快適だけどちょっと遠いのがつらい。サウナに入りながら「自転車欲しいな」とぼんやり考える。

8月26日

仕事がめちゃくちゃ立て込み始めた。どういうつもりだろうか。しかし、家賃は忘れず振り込む。

夜は友達とご飯。サイゼリヤで、もりもり食う。友達は辛い時期をちょっと抜け出した様子。
ダラダラとツイートしたり本を読んだりしてぼんやり過ごす。

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