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【バリアフリー裁判】住宅内段差で583万円の支払い!

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船渡です。

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26mmの段差は「契約上の瑕疵」


さて、今日は、珍しく建築訴訟の件を紹介します。

2022年9月8日版の日経アーキテクチュアという業界紙の記事に、

『住宅内の段差は「契約上の瑕疵」』

という記事が掲載されていました。

障害のあるお子さんがいる夫婦が、「バリアフリー」を前提とした注文住宅を工務店に依頼したが、完成した住宅には、

・玄関に26mmの段差
・屋内の複数個所に数mmの段差

がわかりました。

これに対して、「子供が車椅子を利用して生活するのに適さない住宅」になったのは、住宅会社には、債務不履行責任、瑕疵担保責任、不法行為責任があると、夫婦が住宅会社を、2016年に訴えました。

2022年3月に出た判決では、

「住宅会社が夫婦に総額583万円の支払いを命じる」

というものです。

説明不足の「承認印」には意味がない


訴訟の詳細には触れませんが、注目すべきなのが、「承認印」の扱いです。


施主は、バリアフリーとなっていない図面に「承認印」を押しています。これは、一般的に「この図面で建てていいですよ」という承認を意味します。

ただ、判決では、

「住宅会社の説明が十分ではなく、内容を理解しないまま押印したものは、設計内容を承認したことにならない」

ということになりました。

この判決、住宅会社側としては、

「え、マジですか?」

という内容です。

施主が理解してない状況で図面に承認印をもらっても意味がない、ということですからね。
今後、住宅会社側の説明責任が重要視されるようになるでしょう。

また施主側がこれを悪用して、

「説明が足りない!」
「こんなはずではなかった!」

と完成した住宅にクレームをつけて値引き要求をすることも出来そうです。
(このメルマガの読者にはそのような方はいないと思いますが)

「設計が打ち合わせと違っていることが分かったけど、、工事が進んでいる。どうしよう???」

と悩んでいる方は、この事例を使って住宅会社と交渉しても良いかもしれないですね。

6年もかかった裁判


判決だけみると、施主に有利な内容に見えますが、


「2016年に起こした裁判が、2022年に判決」

というスピード感なので、出来れば争いごとは避けたいところです。

まずは自分でしっかり図面内容を確認しましょうね。

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また「バリアフリー」など、図面を注意深く見ないとわからない問題もしっかりチェックして改善させて頂きます。

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では!

PS


ちなみに、この判決については、住宅会社、施主、どちらも不服として上告をしています。
施主としては、建て替え相当額を要求しているんですね。

ただ、これまで「建て替え相当額」が認められたことは、ないんじゃないかな。
(あったらゴメンナサイ)

いくら住宅会社に非があっても、

「ぶっ壊して、建て替えろ!」

という要求は通らない、ということです。


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