[第14回]ボートレーサーは誕生日に強いのか、そうでもないのか
皆さんはボートレースを予想するとき、どのようなところを重視しておられるでしょうか。
レーサー一人ひとりの特徴をしっかり把握している方もおられますし、モーターを突き詰めている方もおられます。もっと他のところに目をつけて舟券を買われている方もたくさんおられることでしょう。
そこでお願いがあります。そこに「誕生日」というオカルト的ファクターを付け加えてはもらえないでしょうか──
なお、はじめましての方はこちらをお読みいただけると内容が伝わりやすいかと思います。
今までのように半年分のデータで、というわけにはいかない
ということで、今回は2024年前期の審査期間(2023年5月1日から2023年10月31日)と、2024年後期の審査期間(2023年11月1日から2024年4月30日)の1年分のデータを使用して、ボートレーサーが自身の誕生日にどのような成績だったのかを調べてみました。
もちろん誕生日当日に斡旋がない選手もいますので選手全員分のデータではありませんが、誕生日のレーサーが出走した数とそこで1着を取った割合を見てみます。
その数値をお見せする前に、比べる基準について考えてみましょう。
少しだけ振り返っておくと、ボートレースはコースの有利不利がある競技なのでつい忘れがちですが、本来、出走したレーサーが1着を取れるのは6艇のうちの1艇、つまり6分の1──ということでしたね。
それでは、誕生日当日のレーサーが1着を取った割合と、基準となる17%とは意味のある違いがあるのか、さらにいえばその割合が高いのか、低いのかをデータ分析してみたいと思います。
もっといてもいいのに、意外と少なかった2月29日生まれのレーサー
なお、プチ情報として上の期間内で2月29日生まれのレーサーは静岡支部の倉田郁美選手のみで、プチプチ情報としては今の審査期間でデビューした宮崎奏磨選手が2月29日生まれ、さらに静岡支部に所属されています。
ちなみに倉田郁美選手もお誕生日当日、多摩川で2走されてました。調べた期間がうるう年を含んでいてちょっとラッキーでしたね。
表を見てみると、誕生日の日に1着を取った割合は19%でした。一見、基準の17%より高そうに感じますが、これを違いがあるかジャッジを使って統計学に投げてみてデータ分析してみましょう。
すると、統計学はいつもの通り私たちへの回答の設定からはじめます。そして関係値を算出するのですが、まずはそこまで見てみましょう。
今回は関係値にマイナスがついていなかったのでジャッジ用関係度もそのままの値です。
見た目では大きく見えた値を、統計学はどう判断するのか
続きまして境界線を求めてジャッジをしてもらい、アンサーを返してくれるところまでを見てみます。
──やはり見た目で判断してはいけませんでした。統計学はシビアに回答0️⃣を返してきました。そんな統計学には部屋の片隅から出てきた、いつのものかわからない節分の豆を渡して次へと進みます。
上の関係度を見ればわかる図に配置してみて、実際に自分たちの目で確認しましょう。
やはり、今回は大発見には至りませんでした。誕生日に特別なパワーが宿って、その日だけ強くなるようなことはないようです。
これだけのデータがあれば、もっと有意義な分析ができるはず
せっかく1年分のデータを引っぱってきたので、このままでは引き下がれません。何か検証するべきことはないのか──
誕生日といえばプレゼント、プレゼントといえば嬉しいもの、レーサーにとって嬉しい──
そうです。レーサーにとって嬉しいこととは1号艇で乗れることなのです。きっとそうなのです。
ここまで決まれば早速、ボートレーサーが誕生日当日に1号艇で出走している回数を調べてみましょう──
と、ここでまた問題勃発です。何を基準に比べるのかです。
企画レースがあったり外枠を希望するレーサーもいます。そして準優勝戦や優勝戦は成績で決まるとなると1号艇が平等に割り振られるわけではありません。
ただ、どのレースも6艇エントリーしていてそのうち1号艇なのは1艇だけなので、やはりここでも6分の1にあたる17%を基準として考えることにしましょう。
これが自力で掴み取った1号艇なのか何なのかはわかりませんが21%という、やはり見た目からだけでいえば17%よりは高い値になります。
もし、これを統計学に投げてみて回答1️⃣をもらえたとしたら、ボートレース場からの粋な計らいがあるということも考えられますよね。
ちなみに倉田郁美選手は2走のうち、後半レースの第10レースで1号艇に乗っておられます。
──と、ここで残念ですがお時間となってしまいました。統計学に質問を投げるのは次回とさせてください。
ただ、過去にも少しお話しましたが、実は今あるデータだけで統計学に頼らなくてもご自身でアンサーを導き出すことができます。次回が待てない方は、挑戦してみてはいかがでしょうか。
今回もありがとうございました。お疲れさまでした。
おまけ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?