[第18回]ボートレースで追い風のときは差しだけを狙えばいい、わけではない?!
私は現状、天候などを舟券予想のファクターに入れていませんが、重要視されている方もたくさんおられると思います。水面が荒れれば荒れるほどワクワクして舟券を買われている方も多いことでしょう。
私が知っている気象に関するボートレースの定説のひとつといえば、追い風のときは差しが決まりやすいということですが、やはり多くのボートレースファンにも認知されているようでボートレースの公式サイトにも記載されています。
そこで、今回は2024年後期の審査期間(2023年11月1日から2024年4月30日)のデータを使って追い風のときにどのような決まり手でレースが決着しているかを調べてみました。
なお、はじめましての方は先に下の記事を先に読んでいただくと話が伝わりやすいと思いますので、よろしくお願いいたします。
期間内の風速の平均を考慮して、今回調べた気象条件はこちら
最初に、追い風の定義をしておきます。ボートレースの公式サイトでは風向を16の方向と無風の計17で表現されていますが、今回は下の7つの方向を追い風として調べています。
また、風速は秒速3メートル以上のレースを対象にしています。これは上の審査期間での風速の平均値が2.7だったことからで、それを切り上げして3メートルとしました。
では早速、私の認識が間違っていないかを調べてみます。上のような気象のときに差しが決まりやすいのかを違いがあるかジャッジで調べてみましょう。
ここで比較する基準について触れておくと、調べた期間内の全レースの内、差しで決着したレースの割合は13%でした。これと上のような気象のときに決まり手が差しだったレースの割合を比較することにします。
形が違うらしいのですが、並べてみないときっとわからないよね
下の表が風速3メートル以上の追い風だったときのレース数と、差しで決着したレースの割合になります。
16%と基準の13%よりも大きい数字となっています。これを統計学はどのようにジャッジするのか、統計学に質問を投げかけてみましょう。
統計学からのジャッジも一気にお見せします。
嬉しいことに回答1️⃣をもらえました。そんな統計学には福岡銘菓と思っていたらなんと東京銘菓を名乗って関東でも売られている銘菓ひよこを丁寧にお渡しして次に進みましょう。
なお、関係度がプラスの値だったのでジャッジ用関係度はそのままの値になっています。
差しがこれだけ高くなるなら、どこかで必ず低くなっているはず
あとは、いつもどおり見ればわかる図に関係度を配置して目でも確認するのみです。
大きい方向に大きく寄っている──つまり風速3メートル以上の追い風のときは、差しの割合が基準よりも高いことを表しています。やはり私が知っていた定説は間違いなかったようです。
さらにいえば、これは13%と16%という見た目同様かなりの違いがあることがわかります。このような気象のときには積極的にこのファクターを使うべきだと感じています。
──本来ならここでお開きとしてもよかったのですが、決まり手が差しのレースがこれほど増えたということは、どこかが減っているわけですからそれがどの決まり手なのかが気になり、調べてみました。
私の憶測では、やはり逃げの割合が減るのだろうと考えていましたが意外なことがわかったので最後にご紹介しましょう。
上の気象条件での各決まり手ごとの基準になる値と対象となるレース数、そしてその割合になります。
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