見出し画像

気候変動とアパレル

世界各地の気候変動の映像を見るといよいよ本当に地球も従来通りではないなと恐怖を感じるし実際のところ恐れるような変化はまだ実感しないものの自分が住むこの地域も明らかな暖冬である事は間違いなく日中と深夜の気温差は激しい。

洋服屋をやっている身としてはこの気候変動に対して他人事ではいられないわけで根本となる気候変動へ対して自分でできる事から始めないといけないというのも根っこにはあるがお店で売る商品に関しても従来通りではいかなくなるだろう。

アパレルという大きい枠で考えても春夏、秋冬という大きい枠で洋服を作っているようでは需要に対してリアルな供給を出来なくなるに違いない。お客様が今必要なものをお届けする為には今変わっているこの変化に寄り添い考え直さないといけないし、そこだけに視点を置くのではなく旅行する事や、寒いところに行く需要含め数の調整も非常に難しい選択を今後更にしていかなくてはならないだろう。

自分の住んでいる地域では本当にヘビーアウターは必要なく過ごせてしまうがウィンタースポーツや旅行を考えると一枚必要な方もいるだろうし、年間着られる洋服を重ね着すればなんとか一年を乗り越えられる生活の方もいる。地域によって売れるものは大きく変わりそうだ。

大きく全国に展開しているようなお店だと従来通りの服作りをしていると在庫過多が跳ね上がり苦しいシーズンになっていくところも多く出てきそうだ。上手く必要な地域へ商品を回して消化していく仕組みにはなっているだろうから国内で上手に店舗間で商品移動させながら在庫を調整するのもコストがかかる。

一番の課題は何年も前からそうであったが投入時期のズレがあからさまにある。従来通りの展示会から店頭に並ぶスパンだとSALE時期が需要のピークになっている気がしなくもない。夏も冬もSALEになる頃がマス層の需要のピークに近い気がしている。SALEにしなくても売れるのにSALEになっていて通常価格で買っている人にしたら良い思いはしない事が多く起きていそうだ。

こう言った事を繰り返すとSALEというシステムも完全に機能しなくなる日も遠くはないなと感じてしまう。なくなる事はないしそれを楽しみにしている人も多いのでなくなる事はないけどどっちにしろもったいない事が双方に起きうる。

私は小さい個人店で扱うのは古着が主なので自分の物差しでどうにでもなるが今まで以上に気を使わないと全く売れないみせを作るのが簡単に出来てしまう恐怖がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?