なんと括っていいか、まだ分からない

東京03 FROLIC A HOLIC feat. Creepy Nutsin 日本武道館 なんと括っていいか、まだわからない

をオンライン配信で観た。

東京03はずっとこのライブタイトルを使っているのかな。意味を調べてみると

【frolic】
［名］　浮かれ騒ぎ、お祭り騒ぎ
［自動］はしゃぐ、浮かれ騒ぐ

【holic】
［語素］他の語の下に付いて、中毒、あるいは中毒のようになっている、の意を表す。「ワーカ―」「アルコ―」

なるほど。確かにお祭り騒ぎだった。
どこまで遊べるか全力で挑戦しているのが伝わってきた。

以下はネタバレを含みます！

東京03とCreepy Nutsをはじめとした豪華ゲストたち。コントとラップとDJとアイドルと声優とラジオとボケとツッコミと、そしてジャズバンドの生演奏。全部が混ぜこぜになって、見たことのないエンターテイメントを生み出していた。くぅ〜。痺れる〜。スウェットで登場したおじさん現場指揮者、これが1番痺れた。

東京03の生き方が好き。
と言いつつ詳しく知っているわけじゃないけど、みんなそれぞれが好きなこと、やれることを存分に生かしてとにかく遊んで、遊んで、遊び倒すその感じ。大変なこともあるけど笑いに変えながらちゃんと向き合って逃げないあの感じ。飯塚さんのコントへの愛が演者に、スタッフに、武道館という空間に伝播しているように見えた。

Creepy Nuts、R-指定の生き様感じ様垂れ流しフリースタイルラップたまらなかった。ほんっと面白かった。落語みたい。セリフをなかなか覚えられない松永が、最後若さまに可愛がられていてそれに甘えている松永よかった。世界一のDJたもんなぁ。

そして吉住かっこよかった。「なりきる」ってそういうことなのかと表現で見せつけられて、そのうえめちゃくちゃナチュラルに笑い声が出てしまった。1番武道館沸かしてた。

佐久間さんはなんでもできてえらい！人を、場を瞬時に捉えていて、その時に必要なものがさっと差し出せる感じ。かといってガチガチになっておらず、肩の力が抜けていて、予定不調和のジャズセッション的なことを楽しむ余白をもっている。なりたい大人すぎるよ。よく「佐久間さんは裏で挨拶すると冷たいですよね〜」みたいな話されてるの聞くけど、こんだけ一人ひとりに愛情込めて仕事してるのなら、裏で愛想良くするHPすらもそこに使ってるんだろうと思えるね。

佐倉さんも若さまも、すんごく面白かった。(途中で集中力がなくなって書けなかった、若さま生き生きしてて泣きそうだった)

ひとりひとりが持っているものを全力で発揮して、それが集まった時に発せられるものすごい熱エネルギーに圧倒され、胸がキュイーンとするこの感じ！からだが熱くなった。オンラインだったのが無念。やっぱ生ものは生で観ないとなんだなぁ

前日参加したギフトエコノミー(面白いので詳しいことは調べてみてください)のトークイベントで、「できる」と「してほしい」を3つずつ書き出してそれを交換して見てみる、というのをやった。私にとっては当たり前の「できる」が、誰かにとって必要なものだったり、私がしてくれたらありがたいと思っていることを「やりますよそれ！」といとも簡単な様子でやってくれる人がいる、みたいなことを実感するワークだった。

教えてくれた人は「これがない、あれがないと『ない』ものに目が向いてしまうことがあるけど、今あるものを見つめるだけで、ものすごい豊かなことが起こる」というようなことを言っていた。

今あるものを見つめる、というのは簡単なように聞こえるけど、私はぼやっとしているとすぐ見失ってしまう。でもいざ見つめてみれば、今あるものだけで、こんなに豊かじゃないかと気づく。

演出のオークラさんは、「今あるものを見つめる」をずっと丁寧にやってきた人だと想像している。そして、「君たちが持っているものを爆発させるなら、きっとこれだ！」と、その人のもつ魅力と技術が最大限に発揮されて最高に遊べる場をつくる。そりゃこんなに楽しいわけだ。良いデザインって、こういうことなのかもと思った。それには、みんなを、そして自分を信じる力が必要なのかなと思った。私も、そうなりたい。今の状況じゃ、まだ自分を信じるのは大変かもしれない。隣人を信じることなら、できるかな。いや、自分を信じられてないと、難しいか。

そっか、書きながら思ったけど、だから「なんと括っていいかまだわからない」んだ。今ここにあるものを見つめてきたその先に見えた、オークラさんと東京03とみんなだけに見えた景色。生まれる感情。迷いと喜び。名前がまだつかない、ラベリングされていないその新鮮なものを、括ってたまるか！と勝手に思ったりした。

26日まで観れるらしい。もう一回観ようかな。