映画「ドライブ・マイ・カー」時間をかけて考えることを肯定する
ニューヨーク映画批評家協会賞にて、映画「ドライブ・マイ・カー」が作品賞を受賞した。日本映画として初であるどころか、外国映画が作品賞を受賞すること自体が稀という中での快挙だ。
私自身、今年観た映画の中で、最も大きく感情を揺さぶられたと言っても過言ではない、忘れることのできない作品だ。
映画館で鑑賞している途中、本当に息が苦しくなり、呼吸が乱れるほどだったのだ。
気がつけば、自分とは全く違うアイデンティティを持っているはずの主人公の男、「家福」を、自分の中にある過去の感情の