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おばあちゃんの名前の話。

春ですね。

トップ画像とも冒頭の挨拶とも全然関係ない話。しょこたんの本名のエピソードを知って思い出した話。

五島列島のとある島で生まれた、私の母方の祖母。祖母の出生届は、代理人にお願いして出してもらったそうです。


祖母ヨネ、6歳の時のこと。

待てど暮らせど小学校入学に関する通知が届かない。役場に問い合わせたところ、こう返ってきたそうです。

お宅の娘さん、お名前は『◯◯代』さんですよ。

…いやいや、うちの娘はヨネですよ。だって親がそう言うんですよ、そう育ててきたんですよ、本人だって名乗ってますよ。

いいえ、お宅の娘さんは『◯◯代』さんです。

役場の話では、祖母の名前は『◯◯代』で、『◯◯代』宛にちゃんと通知を出しているらしい。


そう。

代理人さんがね、やったらしいんですよ。

『ヨネ』という名で届出してほしいと頼まれたけど、『ヨネ』は何だか古臭くてかわいそうだ…

と、勝手に『◯◯代』と言う名で届出したらしいんですよ。

親もビックリだし、ヨネとして生きてきた本人もビックリしたことでしょう。きっと、ご近所さんや本人のお友達だって。

だって、ヨネちゃんがある日を境に◯◯代ちゃんになるのですから。


この話は祖母が他界してから母に聞いたので、祖母に気持ちを聞くことはできませんでしたが、教えてくれた母は大笑いしながら話してくれた(と思う)ので、きっと『◯◯代』として幸せな人生を送ることができたから大笑いで話せるエピソードになったのだろう…と勝手に思っています。

それにしても、勝手に名前変えて黙っとくって…ねぇ。


我が息子の出生届は、旦那にお願いしました。念を押して。