知っている 人は見下げる 知らぬ人

これくらいの常識は世間的に知っているべきである、ということが世間にはあるという。世間に疎いというのは自覚しているつもりの私だけれど、

「なんで、そんなことも知らないの? ガッカリだな」

と言われたときは、正直マイッタ。相手の言葉の調子から見下したような感情がとてもよく出ていて、やや反発を覚えてしまったのだった。 ええと、なんで、そんなことで人を見下すような態度になってしまうの? がっかりだな。である。

何かを知っている、ということは価値のあることだとも尊ぶべきことだとも思っている。だけれどだからといって、「その何か」を知らないことが、卑下されるべきとも思えないのだ。

はたして個人は、無限にあるようにも思える知や情報の海の、一体どれほどを自分の手にできるというのだろうか。知らないことのほうが比べるべくもなく多いとだろうと想像する私にとって、「知の内容」や「知の質」や「知の量」で誰かを貶めることができるということは、あらためてとても不思議なことであった。私はむしろ、あなたがなぜそういう感情になってしまうのか大変興味があるし、あなた自身がその理由を振り返って考えてみたら、自分を知ることによる新たな世界の広がりがありそうな気がするけど、どうですかと問いたい。

でも、みんなが自然にやってるってことは、私もどこかでやっているんだろうなあと思うと、私も私にガッカリだなあ反省反省。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?