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紫竹おばあちゃんとの思い出

紫竹ガーデンの紫竹昭代社長が94才で天国に旅立ちました。60才を過ぎて起業し、夢を語り続ける姿には、多くの人たちが勇気を頂いてきました。

本日の葬儀には伺えないので、この機におばあちゃんとの思い出を振り返りたいと思います。

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<約2年前に一緒に写真を撮って頂いた時のもの。いつも、来場者に素敵な帽子をかぶらせてくださる、可愛らしいおばあちゃん。>


花より団子の人間なので(笑)、もともとガーデンにはあまり興味はありませんでした。
でも、帯広の観光施設といえば、ばんえい競馬、幸福駅、紫竹ガーデンと真鍋庭園…という事で、十勝観光連盟時代からご縁があります。もう10年以上のお付き合いという事になります。
営業活動は主に孫の龍太郎さんと行っていたので、おばあちゃんやお母さんとお話するようになったのは、ずいぶん後になってからの事だったと思います。


おばあちゃんが私の事を認識してくれているとは、あまり思っていなかったのですが、ある時、「私はあなたと初めて会った時の事を覚えているわよ」と言われました。
どんなに考えても思い出せなかったのですが、どうやら、同じ講演会に参加していて、私がおばあちゃんの後ろの席に座っていたようなのです。
パソコンを出して、カチカチと一生懸命メモを取っていたのが、とても印象に残ったそうで、「なんとまぁ熱心な方だと思ったわ」と。
以来、お邪魔するたびに、その話をして下さるようになりました。
あなたは成功する、あなたは大丈夫、と呪文のように言ってくださいました。

一生懸命取り組んでいる事は、誰かが見ていてくれるものなんだなと、自信になりました。
私も、頑張っている若者を勇気づけられる大人で在りたいと思いました。

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同時に、「私には夢があるの」と90才を過ぎても語る姿は、私の希望でもありました。
それを見守る和葉専務の眼差し、専務を見守るお父さんの温かさを見て、支える家族がいるからこそ、おばあちゃんは安心して夢を語っていられるんだろうなぁとも思いました。

私も、いくつになっても夢を語っていられるおばあちゃんで在りたいし、紫竹おばあちゃんのように、周りの人を大事にし続けたいと思いました。

同じ観光業という事からも、いただきますカンパニーの事をいつも気にかけ応援して下さっていました。同時に、母としての私の事を心配し、娘たちを大事にしなさいよと声をかけてくださいました。生活の拠点を札幌に移したことを最も理解し応援してくれた同業の先輩でもありました。


最後にお会いしたのは2021年4月24日。
コンビニにお昼を買いに行くつもりで帯広の事務所を出たのだけれど、お天気も良いし、珍しく時間もポッカリ空いていたので、どうせなら紫竹ガーデンでお昼を食べようかと思い立ったのです。
なんだか、最近は思い立ったことはすぐやってみよう、という強いモチベーションがあります。


オープンしたてで、まだメニューもそろっていませんでしたが、頼んだカレーライスはトマトがたっぷり入っていて、心まで温かくなりました。
食後のコーヒーを頂いて、和葉専務と話していたら、おばあちゃんがデイサービスから帰っていらしたようでした。
青いつなぎを着た農家の男性が送ってきてくれました。
大小さまざまなキラキラした自作のアマビエを見せてくれました。
なんとなく、いつもより年を重ねたように見えて、春だからかな、なんて思いました。
いつもと同じように「あなたと初めて会ったのはね…」という話をして下さいました。
熱心に再婚相手を紹介してくれたこともありましたが、なぜか今回は、一人もいいじゃない、なんて言われました。

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途中でお客様がいらしたので、この日は珍しく一緒に写真は撮らずに失礼しました。
60代と見られる、オシャレな女性は、有名雑誌の編集長さんでした。
おばあちゃんとはまた違う強さや美しさを感じました。
今夏、雑誌社主催のツアーを計画しているとのことで、紫竹ガーデンも会場になるようです。
専務にご縁頂いて、農場ピクニックのお話もさせて頂くことが出来ました。
あんな60代も素敵だなと思える、凛としてカッコイイ方でした。


私には、60才以降は紫竹おばあちゃんのようでありたいという夢があります。
自分の夢の国で、大切な人たちを待つ生活です。
私にとってそれは、家畜と触れ合える牧場。
牧場でのんびりしに、そして私に会いに、全国全世界から様々な人が来てくれるとしたら、こんなに幸せな事はないのではと思います。

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40代、60代、80代…それぞれの輝き方があるのだと思います。
とはいえ、紫竹おばあちゃんのように長生きできる保証などないので、ご縁が来た時が進め時と、自分の夢のこともボチボチ進めている所です。


今年はいつもより多めに紫竹ガーデンに足を運びたいと思います。
それが、何よりのおばあちゃんへのお礼になるでしょうから。

紫竹おばあちゃん、私に、いつも勇気を下さってありがとうございました。
私はこれからも、おばあちゃんに勇気を頂いて歩き続けます。
天国のお花畑で、後輩たちを見守っていてください^^

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<写真は2021年4月24日に撮影したものです>

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