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これが最後のメールアドレス。

きょうは税理士さんとの打ち合わせだった。

早いもので株式会社バトンズも、第7期の決算を迎えようとしている。ウハウハのガンガンに儲けを出しているような状況ではないものの、会社を会社としてそれなりに維持できていること、よかったなあと安心し、関係してくれているさまざまの人に感謝しているところだ。


以下、ちいさな人間だと笑ってほしい。

会社を設立した当時、ぼくが「ああ、会社をつくったんだなあ」をいちばん実感したのは、意外にも会社のメールアカウントができたことだった。それまで使っていたアドレスを転送専用に切り替えて、あたらしい会社のアドレスで編集者とやりとりする。嘘偽りなくぼくは、「このアドレスを一生守っていこう」と思った。もしも会社を潰してしまえば、これ(アドレス)が使えなくなる。「えー、あたらしいアドレスはこちらです」なんて、ほうぼうに連絡を入れる羽目になる。心配や反対の声を押し切って「見てろよ、てめえら」とばかりに会社をつくっていながら、そんなにカッコ悪いことはないだろう。なにがあっても、このアカウントを守ろう。自分にとって、最後のメールアドレスにしよう。そんなふうに思ったのだった。

おそらくこれが無料のgmailであったなら、ぼくはなにも感じていなかっただろう。法人用のgmailはサブスクリプション・システムになっており、つまりは金銭的な「維持」が必要なもので、おかげでぼくは「このアドレスを使っている自分」を大事に思うのだ、たぶん。料金の多寡はともかく、これを「維持」をしているという、そのこと自体に。


できれば来年、再来年と、「batons.jp」のメールアカウントを持った仲間たちを増やしていきたい。維持もいいけど、飛ぶのも大事。そしてそろそろ、ジャンプするべきときなのだ。