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もうシャワーじゃない。

そろそろ湯船に入る時期だ。

やたらと暑かったこの夏、ぎりぎりまで湯船でのお風呂を貫き通しながらもぼくは、7月くらいからシャワーで済ますようになった。せっかちな人間にとってシャワーはありがたいもので、実質10分もあれば洗髪・洗体が終わってしまう。短髪であることも手伝って、朝シャワーもらくらくチンだ。

けれども昨晩シャワーを浴びながら、ふたつの大事なアイデアが浮かんだ。いま、最後の仕上げに取りかかっている原稿を劇的によくするアイデアが、ふたつ浮かんだ。ゆったり湯船につかるとき、ぼくは浴室にスマホを持ち込んでいる。ジップロックに入れたスマホを持ち込み、ネットサーフィンやらソーシャルメディアやら読書やら、たのしんでいる。けれども10分コースのシャワーにスマホは持ち込まない。結果、浴室内で思いついたアイデアをその場でメモすることがかなわない。あわてて浴室を出て、身体を拭いて、髪を乾かして、服を着たりなんだりするあいだに、アイデアのひとつを忘れてしまった。ふたつ思いついたことは憶えているのに、そのうちひとつしか思い出せなかった。

というわけで、きょうからはちゃんと湯船につかろうと思う。スマホを持ち込んで、その場でメモできる体制を整えておこうと思う。お風呂上がりにだらだら汗をかいてしまうのは、まあしょうがない。それによって失念されないアイデアがあるのなら、いくらでも汗をかいてやる。


いま、原稿が少しずつ「完成」に向かっている実感がある。ただ「書き終わる」のではなく、パズルのピースが揃うようにして、「完成」といえるかたちに向かっている。あと一週間がたぶん山場だ。毎日ちゃんと、湯船につかろう。