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「選ぶ」の先にあるもの。
第一回「前橋 BOOK FES」の開催が、1カ月後に迫っている。
前橋 BOOK FES、それは10月29日(土)と30日(日)に群馬県前橋市で開催される「本のフェス」である。正直なところ、どういうフェスになるのかぼくは、まだよく知らない。ただし、一般的な音楽フェスが「大勢のミュージシャンがやってきて、それぞれに演奏すること」を軸にしているのに対して、こちらのブックフェスは「大勢の作家がやってきて〜」を軸としたものではなさそうだ(それならば「作家フェス」になる)。作家さんや編集者さんのトークイベントも企画されているようだけれども、あくまでも主人公は読者なんだろう。
で、こちらのフェスでは現在、「前橋に送る本」を募集している。送られた本は会場に並べられ、来場したみなさんが手に取り、おしゃべりしたり立ち読みしたりするなかで、気に入ったものを持ち帰る(トレードする)ことになるのだそうだ。
というわけで本日、ぼくも「前橋に送る本」を選んでみた。
【前橋に送る本・古賀史健さん前編】
— ほぼ日刊イトイ新聞 (@1101complus) September 29, 2022
前橋ブックフェスでは現在「前橋に送る本」を全国から募集中です!自宅の本棚に眠ったままの「誰かに読んでほしい本」を何冊でも前橋に送ってください。今日は古賀史健さんの「前橋送る本」を撮影してきました。前後編でお届けします。https://t.co/kX7TGwEKov pic.twitter.com/oa1h9q8lN9
【前橋に送る本・古賀史健さん後編】
— ほぼ日刊イトイ新聞 (@1101complus) September 29, 2022
古賀史健さんが「前橋に送る本」の後編です。古賀さんは10冊の本を選んでくださいました。このほかに、自著の『嫌われる勇気』と『取材・執筆・推敲』もサインを入れて、前橋に送る箱に入れてくださいましたよー。https://t.co/kX7TGwEKov pic.twitter.com/AClXLZn3V5
これねー。実際に自分で自宅の本棚から「送る本」を選んでみるとわかると思うけど、けっこうたのしいものなんですよ。「どんな人が読んでくれるのかなあ」とか、「どんな感想を持つのかなあ」とか、「これをきっかけにこの人(作家)のことを好きになってくれたらうれしいなあ」とか思いながら選んでいくのは。
仕事柄、いわゆる「選書」を依頼されることもあるのですが、書店さんにやってくる本好きな人たちに向けた選書と、こういう「フェス」にやってくる通りすがりかもしれない人たちに向けた本選びとでは、視点がずいぶん変わるんですよ。それはきっと「選ぶ」の先に、「渡す」があるからなんでしょうね。自分の好きな本を「選ぶ」のはどこか自己完結的な行為なんだけど、どこかのだれかに「渡す」ことを考えると、急におもしろくなるんです。
まー、それにしてもどんなフェスになるんだろう。前橋に行くのもはじめてだし、たのしみにしています。
第一回のフェスっていうと、やっぱり97年のフジロックを思い出すなあ。